ネット上の悪質投稿をなくそう!迅速な被害救済のための制度を

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今年5月、SNSでの心無い誹謗中傷に悩んでいた女子プロレスラー・木村花さんが亡くなるという悲しい事件が起きました。また6月にはジャーナリストの伊藤詩織さんが自身の性暴力被害について「枕営業」とするイラストを書いた漫画家らの提訴を始め、インターネットでの誹謗中傷についてますます議論が進んでいます。

現状では悪質な投稿に対して、被害者が声をあげるためのハードルは非常に高く、匿名性の名のもとに人権侵害がやりたい放題の状況となっています。

検察庁法改正案に抗議するツイッターデモのように、政治や不正に対するまっとうな批判・表現の自由や内部告発を制限することにつながらないように十分に留意したうえで、インターネットでの悪質な投稿をなくすために私たちは次の3つのことを要望します。

1、悪質な書き込みをした発信者を特定しやすくしてください

ネット上で悪質な書き込みを行った匿名の個人を特定するには、プロバイダ責任制限法の4条に基づく「発信者情報開示請求」を行う必要があります。

現時点では被害に遭った方が裁判所に出向き、「名誉棄損」「侮辱」等により権利が侵害されたことが明らかであることを立証や疎明しなければなりません。誹謗中傷を受けている側に時間や金銭の負担がかかること、また書き込みがあってから3ヶ月以内に行動をおこさないとプロバイダによる通信ログ保存期限を超えて申し立てができなくなることも壁になっています。そのため、現在では発信者すら特定できずに被害者が泣き寝入りするケースがほとんどです。発信者情報開示のための被害者のお金や時間の負担を減らし、デジタル化などで開示までのプロセスも簡略化できるよう求めます。

2、プロバイダ事業者に対する罰則や説明責任の強化

匿名アカウントによる誹謗中傷やデマ等の悪質投稿に対して、SNSなどを運営するプロバイダ事業者は、十分な防止措置を講じていません。違法性の高い投稿の削除要請があっても、実際に削除されるまでには長いタイムラグがあり、その間の被害者の損失や心理的な痛みは測り知れません。削除要請などを無視し、被害者の不利益を拡大するプロバイダ事業者への罰則強化を求めます。

一方、プロバイダ事業者が管理する通信の秘密や個人情報に公権力が介在することは、憲法21条で保障されている通信の秘密の侵害です。また、ツイッター・ジャパンなどをめぐっては、十分な説明を行わず、アカウント凍結などを行っている疑いも指摘されています。たとえば政権批判などの表現が恣意的に制限されないよう、プロバイダ事業者の説明責任の強化を求めます。

3、公益通報者保護の強化

上にあげたような規制強化が、公権力や企業の不正に対するまっとうな批判や内部告発を制限することにつながらないようにする必要があります。特に、日本においては内部告発者を保護する法制度に不備があります。今国会に提出された公益通報者保護法の改正案でも通報者に不当な扱いをした企業に対する行政措置や罰則の導入は見送られています。SNSでの悪質投稿の規制に関しては、公益通報者保護の視点をいれてください。

SNSにおける労働運動・社会運動に対するヘイト攻撃に対抗するネットワーク(SNSOS)