Nov 3, 2026

つなぎとめる努力、京都放送労組続ける

「信頼をなくしたKBSは死んだに等しい」

砂田社長・細井会長は、ラジオの赤字解消をお題目に彦根送信所をとめAM放送を停波しています。32年前のKBSの倒産危機にKBSを守る署名をした人たちから反対の怒りの声があがっています。その数6729人。「こんな仕打ちをされるとは。あの時に署名などしなければよかった」KBSの信頼は完全に失墜してしまいました。

しかし信頼を少しでもつなぎとめる努力は、京都放送労組は続けています。砂田・細井氏ら経営陣のためでなくKBS京都の放送局を必ず守るために。

「赤字より信頼」

砂田・細井氏は、総務省がラジオ赤字解消のためにつくったFM転換実証実験に相乗りしことし3月から停波しました。組合は、国が6年前に施策を発表した時にすでに反対の意見表明をし、当時滋賀のリスナー団体(KBS滋賀リスナー会議)も停波はしないよう申し入れにかけつけました。この取り組みを無視、合理化事前協定(経営の根幹にかかわる事案は労使協議をして決める)をせず勝手に総務省に実験参加を申請しました。赤字を理由に湖北地方のみなさんが楽しむKBSAMラジオを切り捨てたのです。  赤字を理由にするならば組合にきっちりと説明すべきです。赤字解消の提言を組合は持ち合わせています。それをテーブルにのせ協議すれば赤字は解消できますし、彦根送信所をとめるなどする必要はなかったのです。

物事の肝は、三方良しです。1つは、自分良し。2つ目は相手良し。3つ目は、第3者良しです。誰もが知っていることです。

秤で有名なイシダの企業理念は、「顧客にとってメリットとならない案件は、自分の利益になる案件であっても進めない」――まさに今KBSがとるべき姿勢です。

砂田・細井氏は、「リスナーを考えるよりまず守らねばならぬのはKBSのラジオである」と組合の主張に反論しています。

しかし2人は、三方良しができていないのではと組合はみています。組合は、32年前倒産寸前のKBSを救ったのは、もちろんKBSを守ると同時にリスナー・視聴者の市民の信頼に応えることでした。今の様なオンライン署名のない時代に11か月で紙の署名で40万人もの署名が集まったことがKBS再建の最大のポイントでした。私たち組合の法的技術の会社更生法は、まさに後付けでした。

私たち組合がこの時に学んだ教訓は、「市民の信頼」です。信頼があればどんなことでもできるし耐えることもできるという信念を得ました。

今回の彦根送信所問題でも先の三方良しの手法で解決できるのです。KBSを守り、リスナーの信頼を深め、全国のラジオ局でも唯一KBSが放送活動を続けることができるのです。

「報道機関が存在できる最大のベースとは何かと言えば信頼性。特に視聴者との関係においての信頼感」(1996年TBS NEWS23でのキャスター 筑紫哲也)。まさに正鵠(せいこく・真実をつく)を得た発言です。

先週土曜日彦根市での市民集会でリスナーの方から過分なるエールを送ってもらいました。「KBSの経営者には何も言うことはない。少しでも信頼をつなぎとめようとここまで踏んばる組合があるだけでKBSは救いとなる」

このアドバイスを強くかみしめ1つ1つ取り組みを進めていきます。