署名活動についてのお知らせ北岡賢剛氏、社会福祉法人グロー、滋賀県は性加害の告発に向き合ってください社会福祉法人グローへの申し入れと署名二次提出のご報告
社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会 滋賀日本
2025/06/02

2025年5月20日、当会の運営メンバー5名が社会福祉法人グローへ行き、久保理事長と大平事務局長代理と面会しました。昨年11月1日に提出した後に集まった署名(277筆、既提出15,990筆と合わせ全体で16,267筆)を提出後、下記の申し入れ書の内容に沿って、約1時間の意見交換を行いました。中日新聞記者が同席しました。グローからは6月15日までに書面で回答が送られて来る予定です。

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2025年5月9日

社会福祉法人グロー

理事長 久保厚子様、役員各位、評議員各位

            社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会・滋賀

 私たち、社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会・滋賀(以下、当会)では、北岡賢剛氏、社会福祉法人グロー、滋賀県に性加害の告発に向き合うことを求めて2024年2月から署名を募ってきました。2024年10月24日の判決後、11月1日に貴法人へ署名15,990筆を提出すると共に要望を致しました。貴法人からは、11月8日に要望への回答をいただき、同日、貴法人は控訴しない方針を公表されました。それらを踏まえた当会の声明を11月22日に発出し、貴法人へもお送りしました。その後、滋賀県への署名の提出と申し入れは行いましたが、貴法人への直接の申し入れ等は行って来ませんでした。

 この度、理事長が交代され、2025年4月1日付で発表された新理事長の就任の挨拶において「外部の方々からも幅広くご意見をいただきながら取り組んでまいります」と書かれていたことから、当会とも話しあいの場を設けていただくことを申し入れます。当会より提起・要請したいことをあらかじめ下記のとおりお伝えします。

 なお、この提起については、話し合いののちに貴法人の考え方及び方針を各項目に対する回答として、別途指定させていただく期日までに文書にて送付いただくようお願い申し上げます。

                 記

1.第三者委員会を設置して検証して下さい

 2024年10月28日および11月8日に貴法人が出した文書で言及されている「外部評価の仕組み」は、当会への11月8日付の回答により、前理事長による性加害・ハラスメント問題に関する第三者委員会の設置ではないことがわかりました。このことについて、当会では11月22日に発した声明において、第三者委員会の設置による検証を経て、当時の責任の所在を明確にし、処分されるべき者を処分した上で再発防止策を立てるべきだと主張しました。

 貴法人が2024年12月3日に原告の鈴木朝子さん(仮名)に直接謝罪をされた際にも、鈴木さんから次のような質問がなされたと報告されています

グローからは独立した第三者委員会で、今回の事案を検証しなければ原因究明と再発防止にならないと思います。それはハラスメント対策を外部評価する仕組みとはまったく性質が異なるもので、今後、被害者を生まないために必要なことだと思います。その検証が済んだうえで、評議員・理事・監事が選任されるべきではないでしょうか。この点について、検討なさるおつもりがあるか教えてほしいです。

 これに対し、牛谷前理事長は「今のところ第三者委員会を設置する予定はない」と回答されたようですが、貴法人と同様に現在性加害問題を抱えるフジテレビにおいて、2025年3月31日に公表された第三者委員会調査報告書を見ても、第三者委員会設置の必要性はますます明らかになったと考えます。久保新理事長は、就任挨拶において「外部委員による検証」に言及されていますが、是非とも日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に従った第三者委員会を設置して検証してください。

 フジテレビの第三者委員会調査報告書を参考に、貴法人における性暴力・ハラスメント問題に関して第三者委員会を設置する場合に、調査対象となるべきと考えられる内容を挙げます。

(1)  事案を認識してから現在までの事後対応

 フジテレビの第三者委員会調査報告では、事後対応について詳しく検証がなされ、初動調査の遅れ、危機への認識の甘さ・責任者不在の無責任体制、事前調査・専門家からの助言の欠如、HPリリースや記者会見の失敗などが指摘されています。

 貴法人は、提訴直後の2020年12月18日に「「報道に於いて、(略)一方的な糾弾がなされている」という原告への二次加害的な声明を一方的に掲出したまま、記者会見も開かず、メディアの取材にも応じず、一切の説明責任を果たしませんでした。このことについて、2024年11月28日の記者会見において牛谷前理事長は記者からの質問に答える形で誤っていたと述べましたが、なぜそのような誤った対応をしてしまったのかの検証はなされていません。このことからも事後対応の検証は必須です。

(2)  法人の内部統制・ガバナンス・人権への取組み 

 フジテレビの第三者委員会調査報告書では、フジテレビの事案(類似事案を含む)への取組み・体制を、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」の国際人権基準が求める企業の人権尊重責任、特に人権救済メカニズムの観点から検証した上で、人権尊重に関する体制・取組みが不十分であること、実効的な人権救済メカニズムが欠如していること、背景としてジェンダーギャップや男性優位構造が存在していることなどが指摘されています。

 貴法人においても、2024年11月28日の記者会見において、被害を防げなかった原因として、前理事長に権力が集中しすぎていた可能性や、組織全体のコンプライアンス意識が不足していた可能性などを述べましたが、それらは適切な検証を経て出された結論ではありません。そのためこの点について、原告の鈴木さんは、「これらの原因について『可能性』と推測しかできないのであれば、グローからは独立した第三者委員会で、今回の事案を検証しなければ原因究明と再発防止にならない」と指摘されています。このことから、法人の内部統制・ガバナンス・人権への取組みへの検証は必須であり、それをせずに人事だけ一新しても意味がありません。特に貴法人は社会福祉法人ですので、人権尊重責任、人権救済メカニズムにおいては他より高い水準での達成を求められて然るべきです。

(3)  判明した問題に関する原因分析、再発防止に向けた提言 

 フジテレビの第三者委員会調査報告書では、発端となった性暴力の事案のみならず、判明した人権侵害問題を幅広く原因分析した上で、再発防止に向けた具体的な提言がなされています。

 貴法人においては、「これから」の対応についてのみ「外部の目を入れて」評価してもらおうとされているようですが、過去の検証なくして「これから」はありません。

(4)類似する事案の有無

 フジテレビでの第三者委員会では、2016年まで対象時期を遡って全役職員を対象に調査し、重要な類似事案を複数ハラスメント認定しています。

 一方、貴法人が提訴された後、鈴木さんが所属していた貴法人の企画事業部文化芸術推進課の元職員21人を対象に退職者有志が実施したアンケート調査では、回答した14名のうち、セクハラは7割、パワハラは全員が認知していたといいます。セクハラの大半は北岡理事長、パワハラは他に文化芸術推進課長が主な加害者として挙げられていたとのことです。このことからも退職した職員も含めた職員へのアンケートなどの手法も取り入れた「類似する事案の有無」の調査は必須です。

2.2024年11月28日の記者会見のあり方に抗議し、改めて記者会見を求めます

 貴法人が滋賀県庁で記者会見を行った際、当会メンバーが会見に出席しようとしたところ、貴法人の西川賢司理事によって入場を断られました。そのため16,000を超える署名賛同者を代表して質問をすることも、記者会見に直接参加して署名賛同者に報告することもできませんでした。記者会見場で配付された資料も、追って貴法人ホームページに掲載されるのかと思っていましたが、掲載されませんでした。オンライン配信もなく、記者会見場に入ることを許された一部の記者にだけ質問の機会を与え、資料を配付し、それ以上は何もしないという姿勢は、貴法人が提訴後4年間、説明責任を一切果たさなかったことへの反省が全く見られないものでした。このような貴法人の姿勢に抗議すると共に、新理事長就任ないしは新役員一新にあたり、この度の性加害問題の真の解決のために新たな貴法人のお考えと方向性を示す場として、再度記者会見を開催されることを求めます。

3.北岡賢剛氏の控訴取り下げによる判決確定を受けた貴法人の社会的説明責任を果たしてください

 4月11日に北岡賢剛氏が控訴を取り下げたことにより、判決が全て確定したことはご承知のことと思います。原告の木村倫さん(仮名)は、 東京にある別の社会福祉法人のご所属ですが、貴法人の前身である滋賀県社会福祉事業団の職員だった期間もあります。北岡氏は2007年に同事業団理事長となり、木村倫さんへのセクハラはその頃から始まったとされています。何よりも、14年間、貴法人の理事長であった人物によるハラスメント・性暴力行為の敗訴が全て確定したわけですので、貴法人としても社会的な説明責任を果たしてください。

【連絡先】社会福祉法人グローにおける性加害問題を考える会・滋賀 withyou20201113@gmail.com

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