「アフガニスタンの元留学生の早期救出を実現したい!」キャンペーンにご賛同いただき、ありがとうございます。賛同された方の数は、9月14日午後の600台から急激に増加し、9月15日午前3時56分に5,000人を突破いたしました。皆様からの継続した温かいご支援によるものと元指導教員、関係者一同感謝しております。元留学生からも皆様のご支援が唯一の希望となっていると、感謝の気持ちを伝えてきております。いただいたご署名はまとまった段階で、引き続きできるだけ早く、外務省退避要望窓口を通じて、政府、外務省に届ける予定です(第1回の提出は500の賛同を得た段階で、提出いたしました)。今後は運営さんのサポートを受けながら、メディアなども通じて、広く賛同が得られるように尽力してまいりますので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。
13日の夜にはアフガニスタンから陸路で退避されたJICAのアフガニスタン人職員とその家族の皆さん10名が成田空港に無事到着されました。以下の報道がされています。
9月13日23:40 日テレNEWS24 アフガン10人日本到着 まだ希望者多数? https://www.news24.jp/articles/2021/09/13/04939238.html
この報道の中で、元大使館職員、元JICA職員、NGO職員、元留学生は対象外となっており、多くが退避を希望していること、身元引受けにあたっては入国後の生活保証が必要となり、受け入れのハードルが高いこと、受け入れにあたって社会全体の議論が必要であることを指摘しています。
私たち元指導教員のもとには、元留学生から今も現状と救出を求めるメールが届いています。この1週間(9/7-14)では、最近インターネットの接続状態があまりよくない状況になっていること、そうした緊迫した状況下で、食料不足に直面していること、昨年11月には大学構内で無差別テロがあったばかりで、大学には学生、教員は危険で近づけない状況であること、給与がこの数か月未払いで、この先も続く可能性が高く、生活に困窮する状態が続いていること、母国で国の復興に貢献したい気持ちがあるが、これまで日本で学んできたことが生かせる環境がなくなり、将来の希望が見出せる状況にはないことなど、やるせない思い、切迫した状況を伝えてきています。私たちは、生命の危機にさらされている元留学生の一刻も早い安全な退避を求めるとともに、日本での受け入れ後、元留学生とその家族の生活、住居、仕事のサポートを国に要望しています。できればアフガニスタンの復興、農業、食料生産の安定化に役立つ仕事につき、将来、母国に戻り、干ばつによる慢性的な飢餓をなくし、農業の発展、食料生産の向上、国の政治、経済の安定化に貢献することを望んでいます。
私たちの所属する東京農工大学は、戦後直後の2002年に当時の岸田文雄文部科学省副大臣とともにアフガニスタン視察に4名の教員が同行し、農業や工業の復興のための教育研究・人材育成のため、カブール大学と連携協定を結びました。カブール大学とは日本で最初に協定を結んだ大学になりました。農工大に留学した学生の多くは、とくに農学の修士課程、博士課程において、アフガニスタンで多く栽培されているコムギの干ばつに強い品種改良、河川の近くで主穀物全体の1割ほど栽培されているイネの栽培、育種、畑や水田の灌漑法、痩せた土地での共生微生物による作物や樹木生産の向上、天敵による害虫防除、家畜生産、家畜感染症に関する幅広い学問分野で学び、論文研究を行い、日本の学生、教員と親しく交流し、文化交流を行い、帰国後、大学など教育機関等で活躍してきました。農学分野では国内で最も多く留学生を受け入れてきています。彼らが学んできたことが今後もアフガニスタンの復興、農業の発展に最大限生かすことができるよう、支援していく覚悟です。
引き続き、皆様のご支援よろしくお願いいたします。SNSでの拡散もよろしくお願いします。
今回は、アフガニスタンの食料不足、地球温暖化、干ばつの問題に関する資料をご案内します。
アフガニスタンは地球温暖化による砂漠化が進行中で、今年はラニーニャ現象などで急性食料不安が起こっているところに、コロナや今回のタリバン占領が重なってきており、世界的にみても食料不足、飢餓が深刻な国となっています。今後が大変心配な状況です。干ばつと食料不足、内戦との関係について、故中村哲医師の「大旱魃に襲われるアフガニスタン」に詳細が述べられています。こうした問題に対して、国際的な取り組み、支援がますます必要となっています。
国連WFP(World Food Program)ハンガーマップ https://ja.wfp.org/hunger_map
WFP 2021年5月4日 ラニーニャ現象の影響などからアフガニスタンで人口の3分の1が急性食料不安 https://ja.wfp.org/news/raniniyaxianxiangnoyingxiangnatokaraafukanisutanterenkouno3fenno1kajixingshiliaobuan
アフガニスタン、カブール ― アフガニスタン・イスラム共和国政府とそのパートナーが発表した最新の総合的食料安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase Classification (IPC)) 報告書によると、アフガニスタン国民の3人に1人が急性の食料不安に陥っています。IPC報告書によると、アフガニスタンの食料不安は、新型コロナウィルスの影響が長引いていること、武力紛争、食料価格の高騰、高い失業率と収入減、複雑で繰り返し発生するラニーニャ現象が始まったことなどが原因とされています。
岩波書店「世界」2019年2月号 追悼・中村哲さん 「大旱魃に襲われるアフガニスタン」 https://websekai.iwanami.co.jp/posts/2916
河野 仁 アフガニスタンにおける干ばつと洪水―気候変動の影響 天気66 巻 (2019) 12 号、66 巻 12 号 p. 773-783 DOI https://doi.org/10.24761/tenki.66.12_773