署名活動についてのお知らせあなたとあなたの家族の未来を守るために、10万人の声を!:地方でのがん治療医と血液内科医の不足を解消するため具体策を求める

【第二の成果:バトンを国へとつなぐ】 皆様の声を上野厚生労働大臣に確かに届けてきました――ひとつの中継点を通過し、次の高い山を目指します

一戸 辰夫Hiroshima, 日本
2026/10/01

私たちの「がん医療を守る」活動をご支援いただいている皆様へ

おはようございます。

昨日10月1日、私たちは厚生労働省を訪れ、上野賢一郎厚生労働大臣に、皆様からお預かりした14,771名分の署名と要望書を直接お渡ししてきました。
ここまで一緒に歩いてくださった皆様に、まず心から御礼を申し上げます。

この署名を始めた頃、私たちの手元にあったのは、
「このままでは、地域によっては必要ながん治療を受け続けることが難しくなるのではないか」
という、医療現場からの小さな、しかし切実な危機感でした。

それが全国の患者さん、ご家族、医療者、そしてこの問題を自分自身や大切な人の未来の問題として受け止めてくださった多くの皆様へと広がり、14,771人(本日7時時点では15,341名)の声になりました。昨日、その声を、確かに国へとつなぐことができました。

■上野厚生労働大臣に、皆様の声を直接お届けしました:
今回の面会の実現にあたっては、参議院厚生労働委員会の理事を務めておられる自見はなこ参議院議員に、多大なお力添えをいただきました。私たちの訴えに耳を傾け、この問題を厚生労働行政へ届けるための大切な橋渡しをしてくださったこと、そして当日も大臣への手交に同席してくださったことに、まず心より御礼申し上げます。

今回、上野大臣には、皆様からお預かりした14,771名分、366ページに及ぶ署名簿とともに、緊急要望書、全国の血液専門医教育施設を対象として行った調査結果などを直接お渡ししました。
そして、この要望書には、もう一つ大切なものが添えられていました。血液がんを経験された方、若手血液内科医、血液専門医、血液検査技師など、この問題をそれぞれの立場から見つめてきた68名の方々による「要望人名簿」です。お名前を公にして要望に加わってくださった68名の皆様にも、この場を借りて改めて心より御礼申し上げます。

14,771名の署名簿と、68名の要望人名簿。
形は異なりますが、その根底にある願いは同じです。
「日本のどこに暮らしていても、必要ながん医療を受けられる未来を守ってほしい。そして、その医療を担う次の世代を育て続けられる国であってほしい。」
私たちは、そうした多くの方々の思いをお預かりして、大臣室に入りました。

■患者さん、地域、市民、医療者――それぞれの立場から:
今回の大臣面会には、私たちの活動を支えてくださっている3名のサポーターも同行してくださいました。
齊藤治夫さん [CLL(慢性リンパ性白血病)患者・家族の会 ]は、患者さんの立場から。
井上佐智子廿日市市議会議員は、地域医療を守る立場から。
そして井上大輔さん[NPO法人ひろしま女性NPOセンター未来]は、これからの医療に期待する一人の市民の立場から。

それぞれがご自身の言葉で、大臣に思いを伝えてくださいました。
私からは医療現場の立場から、全国調査の結果などをお示ししながら、地方を中心として、若いがん治療医・血液内科医を次の世代へと育てていく仕組みが弱くなっている可能性についてお伝えしました。

そして、この問題を単なる「血液内科医不足」としてではなく、
「日本は、これからも必要ながん治療医を持続的に育て続けることができるのか」
という、より大きな問題として考えていただきたいことをお願いしました。
さらに、2004年以降、大きく変化してきたわが国の医師養成制度と、がん治療医を次の世代へと育てる力の変化との間にどのような関係があるのかについても、国として検証していただきたいという思いをお伝えしました。

患者さん、地域医療を守る方、市民、そして医療者。
立場は違っても、願っていることは同じです。
「必要ながん医療を、次の世代にもきちんと残してほしい」
その思いを、それぞれの立場から大臣に直接お伝えできたことは、今回の面会の大きな意味の一つだったと思います。上野大臣は私たち一人ひとりの話に耳を傾けてくださり、終始とても穏やかな雰囲気の中で意見を交わすことができました。

■そして、厚生労働記者会へ:
大臣への手交を終えた後、私たちは厚生労働記者会で記者会見を行い、今回の要望に至った背景と、全国調査から見えてきた現状、そして私たちが抱いている危機感について説明しました。
私たちが社会に伝えたいことは、決して「血液内科が大変だから助けてほしい」ということだけではありません。

がん医療は、医師一人で完結するものではありません。
長い年月をかけて専門的な知識と経験を身につけた医師がいて、その医師を育てる指導医がいて、それを支える看護師、薬剤師、検査技師をはじめとする多くの医療者がいて、初めて成り立っています。
その「次の世代を育てる循環」がもし細くなり始めているのであれば、影響が患者さんの前に現れてから対策を始めるのでは遅すぎます。

だからこそ、今、調べてほしいのです。
日本のがん治療医は、本当に持続的に育成されているのか。
地域によって、その循環が途切れ始めてはいないのか。
そして、これまでの医師養成制度の変化が、その流れに何らかの影響を与えてはいないのか。
私たちは、その実態を国として検証していただきたいと上野大臣にお願いしたことを記者の皆さんに報告しました。

■これは「ゴール」ではなく、大切な中継点です:
署名を始める。
全国の実態を調べる。
患者さんや医療者の声を集める。
新聞などを通じて社会に問題を知っていただく。
そして、14,771名の声を携えて、厚生労働大臣に直接お届けする。
ここまで来ることができました。

数か月前には、私自身も想像していなかったところまで、皆様と一緒に歩いてくることができました。
昨日、私たちはとても大きな一つの中継点を通過しました。
そして、私たちが目指しているものは、さらにその先にあります。

ここから先は、私たちだけでは進めません。
厚生労働省、文部科学省、医学教育に携わる大学、学会、医療機関、そして何より、この国の医療を支えている多くの市民の皆様へ、バトンをつないでいく必要があります。
昨日、皆様からお預かりしたバトンを、私たちは確かに国へ手渡しました。
これからは、そのバトンがどこへ運ばれ、何につながっていくのかを、皆様と一緒に見守り、そして必要な時には、また声を上げていきたいと思います。

■ 次の高い山へ:
この活動を通じて、私は何度も驚かされました。
患者さんから届いた言葉。
地方の医療現場から寄せられた切実な声。
若い医師たちの思い。
名前を公にして要望に加わってくださった68名の皆様。
そして、顔も名前も知らない誰かのために署名し、この問題を周囲に伝えてくださった、本当に多くの皆様の行動です。皆様からお預かりした声は、確かに国へ届きました。

そして、私たちが目指しているものは、さらに遠くにあります。
日本のどこに暮らしていても、必要ながん治療を受けられる未来を守ること。
その医療を担う次の世代の医師たちが、希望を持ってがん診療の道を選び、育っていける仕組みを残すこと。

そしていつの日か、
「あの時、まだ間に合ううちに皆で声を上げてよかった」
と振り返ることのできる未来をつくることです。
その山頂は、まだ先にあります。

しかし、昨日、私たちは皆様と一緒に、その山へ向かう大切な中継点を確かに通過しました。
署名を通じて、ここまでバトンを運んでくださった全ての皆様。
お名前を公にして要望に加わってくださった皆様。
そして、この歩みをさまざまな立場から支え、私たちの声を受け止めてくださったすべての皆様に、改めて心から御礼申し上げます。

皆様の声を、確かに届けてきました。
次の高い山を目指して、またここから歩いていきます。

一戸辰夫(「若手がん治療医・血液内科医を支援する会」代表)[連絡先:tatsuo.ichinohe@icloud.com  いつでも皆様からの建設的ご批判・ご意見をお待ちしています]

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