
私たちが保存を求めている持田遺跡と同じ桜山5丁目にある「地蔵山遺跡」で重大な発見がありました。
現在、マンション建設に先立って発掘調査が行われていますが、逗子市教育委員会は弥生時代から古墳時代にかけての集落遺跡である地蔵山遺跡から、竪穴住居跡が確認され弥生時代の土器が出土したことを公表しました。
つまり、そこには実際に古代の人々が暮らしていた痕跡が残されていたのです。
さらに重要なのは、地蔵山遺跡が孤立した遺跡ではないということです。
逗子市は国指定史跡「長柄桜山古墳群」の周辺について、弥生時代から古墳時代にかけての集落遺跡が集中していることを紹介しており、持田遺跡などを長柄桜山古墳群の築造と同時期の集落跡として位置づけています。
そして逗子市が公開している「周辺遺跡図」には、地蔵山遺跡、持田遺跡、長柄桜山古墳群が同じ地域の遺跡として示されています。持田遺跡だけを切り離して考えることはできません。
この地域には、弥生時代から古墳時代へと続く人々の暮らしと、長柄桜山古墳群につながる歴史が残されています。
持田遺跡について「貴重な遺跡を未来に残したい」と願うのであれば、同じ桜山の丘陵にあり、今回新たに古代集落の存在が確認された地蔵山遺跡についても、失われる前に立ち止まって考える必要があります。
発掘して記録すれば終わりではありません。一度山を削り遺構を壊してしまえば、そこに残されていた歴史的な空間そのものを未来に伝えることはできません。
地蔵山遺跡についてもマンション建設をいったん立ち止まり、発見された遺構や遺物の価値、持田遺跡や国指定史跡・長柄桜山古墳群との歴史的なつながりを十分に調査・検討していただきたい。
私たちは逗子の貴重な歴史遺産を、一度失ってから取り戻すことはできないと考えます。
持田遺跡とともに、地蔵山遺跡も未来へ残してください。