Petition updateその道路、本当に必要ですか?便利な道路のために、失って良い暮らしはありません。あなたも一緒に考え、声を届けてください。

播磨臨海地域道路に関する環境影響評価準備書の公開・説明会が始まります。公開資料から高砂町部分の問題点を挙げてみました。

百々 雅夫高砂市, Japan
27 Oct 2026

公開された準備書を確認すると、特に重要な点が見つかりました。
日照阻害: 西畑・高砂町・松波町を対象とした予測で、住居系用途地域の一部に「4時間超過」、工業地域の一部に「5時間超過」と記載されています。これは準備書が採用した参考指標を超えるという意味で、直ちに違法と判断できるという意味ではありません。
供用後の騒音: 西畑・高砂町・松波町をまとめた予測地点が設定されています。予測表には、住宅の近接空間と背後地、評価する高さによって異なる数値が示されており、環境基準との関係を地点別に確認する必要があります。
工事中の騒音: 西畑は建設機械の騒音予測地点に含まれています。一方、工事用車両の騒音予測地点には西畑そのものが含まれず、別の道路沿道地点が使われています。工事用車両が西畑周辺の生活道路を通る可能性を含め、予測対象の範囲を確認する必要があります。
大気質: 工事用車両の予測では、高砂市内の別地点が採用されています。西畑周辺の住宅・学校・生活道路における工事車両の影響を、そのまま評価できる地点設定なのか、確認が必要です。
以下に、公開資料の数値を整理した一覧表と、提出用の意見書案をまとめます。数値が記載されている項目と、資料の追加確認が必要な項目を区別します。


1. 準備書の数値・記載状況一覧
  対象資料は、兵庫県の公開ページにある第11章「環境影響評価の結果」のうち、大気質、騒音、振動、低周波音、日照阻害などの各資料です。
以下の「記載なし」は、準備書全体にその情報が一切ないと断定するものではありません。今回確認できた該当項目・予測地点の表に記載が確認できない、または西畑の個別評価として十分か確認が必要、という意味で整理しています。


A.大気質・工事車両
項目 現況値・資料の記載 工事中の予測 完成後の予測 不足・確認すべき点
二酸化窒素(NO₂) 高砂市沖浜ポンプ場の現地調査では、4季平均値0.010ppm。調査は2020~2021年に各季7日間 工事用車両の予測は、地点別の表に掲載。西畑を個別地点とした工事用車両予測は確認できず  西畑・高砂町・松波町の予測地点では、年平均値の合計0.011ppm、日平均値の年間98%値0.024ppm 沖浜の現況値と西畑の予測値は同じ地点の比較ではない。西畑の現況実測値と将来値を同一地点で比較する資料が必要
浮遊粒子状物質(SPM) 沖浜ポンプ場の4季平均値0.016mg/m³ 工事車両による寄与は全地点で年平均0.001mg/m³未満と予測 西畑・高砂町・松波町では、バックグラウンドを含む年平均0.018mg/m³、日平均値の年間2%除外値0.045mg/m³ 粉じんを含む工事中の局地的な影響、通学路・住宅地での影響、現地の同一地点での比較が必要
工事用車両の交通量 西畑そのものの現況交通量・工事車両通行量を示す個別表は確認できず 工事用車両の予測は、別地点で日平均260~750台などを想定 完成後は西畑周辺の本線・ランプ・接続道路別の将来交通量を予測 工事車両の搬入経路、朝夕の通勤ピークとの重なり、学校周辺の安全性を含む評価が必要
根拠:大気質の現地調査値は第11章1節1、工事車両予測は第11章1節2、完成後の大気質予測は第11章1節3。
完成後の西畑周辺については、本線の将来交通量が日交通量29,300~32,000台、ランプが2,700台と予測されています。接続道路についても別々の交通量が示されています。したがって、単に「環境基準以下」とする結論だけでなく、これらの交通量を前提に、地域の現況と比べて何がどれだけ変わるのかを説明させる必要があります。


B.騒音・振動・日照
項目 現況値・資料の記載 工事中の予測 完成後の予測 不足・確認すべき点
建設機械の騒音 西畑(1)(2)が予測地点に設定されている 橋梁・高架の架設工を想定し、影響が最大となる時期を予測 該当せず 予測地点が実際に影響を受ける住宅・学校を代表しているか確認
工事用車両の騒音 現況騒音は別地点の表に記載。西畑の工事車両予測地点は確認できず 西畑周辺の生活道路を対象とした個別予測の有無が不明 該当せず 工事車両の通行経路・時間帯と、生活道路の現況交通量を組み合わせた予測が必要
供用後の道路騒音 西畑の一般環境調査地点では昼間48dB、夜間40dB 該当せず 西畑・高砂町・松波町の予測地点が設定され、住宅近接空間と背後地で予測値を区分 現況値と予測値の比較、夜間の基準超過地点、個々の住宅への影響を明示すべき
振動 西畑の現況調査・予測地点の設定を確認する必要あり 建設機械、工事用車両について別々に予測 自動車の走行に伴う振動を評価 現況の実測値と将来予測値を同じ地点・条件で比較できるか確認
日照阻害 現況の日照時間の個別値は確認できず 工事中の影響は別途確認が必要 西畑・高砂町・松波町の予測地点で日影時間を予測 参考指標を超える地点について、個々の住宅・学校・公園への影響、対策、評価の妥当性を明らかにすべき
根拠:建設機械の騒音は第11章2節1、工事用車両の騒音は第11章2節2、供用後の騒音は第11章2節3、日照阻害は第11章7節。


C.西畑の日照阻害で特に重要な予測値
準備書の第11章7節・表11.7-7(2)には、次の予測が記載されています。


西畑・高砂町・松波町の予測対象 予測日影時間 参考となる指標 読み取るべき問題
上り線側・第2種低層住居専用地域・1階高さ 4時間超過 4時間を超えないこと 参考指標超過
上り線側・工業地域・2階高さ 5時間超過 5時間を超えないこと 参考指標超過
下り線側・第2種低層住居専用地域・1階高さ 1時間以下 4時間を超えないこと 指標内
下り線側・第1種中高層住居専用地域・2階高さ 2時間以下 4時間を超えないこと 指標内
出典:環境影響評価準備書・第11章7節、表11.7-7(2)


ここで見落としてはならないのは、準備書が「用途地域ごとに最も日陰時間が長くなる箇所」の最大値を示していること、また高架構造物の桁下からの日照の確保を考慮していないことです。
このため、最大値だけを示して評価を終えるのではなく、どの住宅のどの部屋・どの高さで、季節ごとに何時間の日影が生じるのかを確認できる図面と説明を求めるべきです。


D.供用後の騒音で確認すべき点
西畑・高砂町・松波町の予測地点では、住宅近接空間と背後地を分け、評価高さごとに予測値が示されています。表11.2-43(6)では、評価点によって昼間・夜間の予測結果が異なり、背後地では昼間61dB、夜間56~57dBとなる評価点もあります。該当する住宅地の環境基準との関係を個別に確認する必要があります。
この点は、単に「基準に適合する」とする総括だけでは不十分です。予測地点番号、評価点番号、地上高さ、昼夜別の値を地図と照合し、どの住宅に対応するのかを説明させることが重要です。

播磨臨海地域道路環境影響評価準備書に対する 疑問・意見

1.意見の趣旨

播磨臨海地域道路の環境影響評価準備書について、道路予定地及び周辺住民の生活環境、健康、安全、日照、地域コミュニティへの影響が十分に評価されているか、重大な疑問があります。

特に高砂市西畑・高砂町・松波町周辺では、住宅地、学校、工場、生活道路が近接しており、既存の通勤交通と将来の道路交通、工事車両の通行が重なることによる影響を慎重に検証する必要があります。
環境影響評価は、調査結果や予測値を示すだけでなく、どのような条件や方法で予測し、どのような根拠に基づいて環境への影響を評価したのかを、住民が検証できることが重要です。

よって、以下の事項について追加調査、予測条件の再検討、資料の追加公開及び環境保全措置の具体化を求めます。これらの点が十分に検証されるまで、環境影響評価の結論を確定しないよう求めます。
少なくとも、次の事項について、公開可能な資料を示してください。

1. 調査地点を選定した理由及び調査地点の位置図
2. 現況調査の実施時期、期間、回数及び測定条件
3. 交通量、工事車両数、走行経路、工事期間等の予測条件
4. 大気汚染、騒音、振動、日照等の予測方法及び計算条件
5. 環境保全措置の具体的内容と、その効果を見込んだ根拠
6. 予測対象から除外された場所や条件がある場合、その理由
7. 国、県、市町その他の関係機関との協議内容及び評価方法の決定経過

個人情報や企業秘密など、非公開とすべき情報が一部含まれる場合であっても、文書全体を一律に非公開とするのではなく、該当部分を区分した上で、その他の公開可能な部分を開示するよう求めます。

本計画の沿線及び周辺に暮らす住民にとって、環境影響評価は、現在の生活環境と将来の暮らしを左右する重大な手続です。
根拠資料が十分に確認できず、予測の前提条件や調査の限界も分からないまま意見提出を求められても、住民が具体的かつ実質的な意見を述べることは困難です。

これは、住民が自らの生活環境、健康及び安全に関する問題を理解し、行政の判断に意見を反映させる機会を確保する上で、看過できない問題です。

県は、単に縦覧期間を設けるだけでなく、住民が予測の根拠を確認し、疑問を解消できる説明の機会を確保してださい。

また、意見提出後に新たな資料が公開された場合や、予測条件・調査結果の重大な不足が判明した場合には、必要な追加説明と検証を行い、住民が改めて意見を提出できる機会を設けるよう求めます。

2.大気質及び交通量予測について

準備書では、高砂市沖浜ポンプ場の現地調査結果として、二酸化窒素の4季平均値0.010ppm、浮遊粒子状物質の4季平均値0.016mg/m³が示されています。一方、供用後の予測では、西畑・高砂町・松波町の予測地点について、二酸化窒素の年平均値0.011ppm、浮遊粒子状物質の年平均値0.018mg/m³などが示されています。

しかし、現況調査地点と予測地点は同一ではなく、これらの値だけでは西畑の住宅地における環境変化を直接比較できません。

また、供用後の本線交通量は日交通量29,300~32,000台と予測されています。
西畑周辺では、海岸沿いの企業への通勤交通などにより、朝夕の生活道路で混雑が生じています。
この地域に長期にわたる工事車両が加わることで、渋滞の悪化、通学路の安全性低下、騒音・振動、排気ガスの増加などが懸念されます。

環境影響評価では、工事車両の交通量だけを示すのではなく、次の点を明らかにしてください。
交通量の予測に当たっては、地域の実情を反映した条件を用い、予測の根拠となる資料を公開してください。

1. 西畑・高砂町・松波町の住宅地及び学校周辺について、現況値と将来予測値を同一地点・同一条件で比較できる資料を示すこと。
2. 工事用車両の走行による二酸化窒素、浮遊粒子状物質、粉じん等の影響について、実際の搬入経路と住宅地・通学路を踏まえて再検証すること。
3. 現況の工場従業員の通勤車両、物流車両、一般車両及び工事車両の交通量を、時間帯別・道路別に比較すること。
4. 予測に用いた交通量、車種構成、走行速度、気象条件及びバックグラウンド濃度の根拠を明示すること。
大気汚染の予測値が環境基準等と比較して低いと評価されている場合であっても、その数値だけをもって沿線住民への影響が十分に検証されたとはいえません。

現況調査地点が西畑周辺の実態を代表しているか、調査時期や回数が十分か、企業への通勤交通や工事車両による影響が適切に反映されているかを明らかにしてください。

また、二酸化窒素、浮遊粒子状物質等について、現況値、予測値、予測条件、予測地点の位置及び評価基準との比較を、住民が理解できる形で示してください。

工事期間中については、工事車両の排気ガス、粉じん等の影響を予測し、必要に応じて追加調査や追加対策を実施するよう求めます。

3.工事中の騒音・振動及び工事車両について

準備書では、西畑(1)(2)を建設機械の騒音予測地点として設定しています。一方、工事用車両の騒音予測地点には西畑そのものが含まれていません。

西畑周辺では、既存の通勤交通に加えて工事車両が通行する場合、騒音、振動、排ガス、粉じん、交通安全への複合的な影響が懸念されます。
道路の建設工事と開通後の交通は、沿線住民の睡眠、休息、日常生活及び学習環境に影響を与える可能性があります。

特に西畑周辺では住宅地と学校が近接しているため、一般的な予測地点だけでなく、住民や児童・生徒が実際に生活する場所に即した検証が必要です。

次の事項を明らかにしてください。

1. 工事車両の実際の走行ルート、時間帯、日交通量、大型車の割合及び工事期間を明らかにすること。
2. 西畑周辺の生活道路について、現況交通量と工事中の交通量を比較し、騒音・振動の予測を追加すること。
通学時間帯、工場の通勤ピーク時間帯及び夜間の影響を検証すること。
3. 予測地点の選定理由と、予測地点以外の住宅・学校に対する影響を説明すること。
4. 予測値と実測値が異なった場合の追加調査、工事時間の変更、車両ルートの変更等の対策を明らかにすること。
予測地点が西畑周辺の生活道路や住宅地を十分に対象としていない場合には、追加調査及び再予測を行ってください。

防音対策、工事時間の制限、工事車両の運行管理などについても、実施主体、実施時期及び効果の確認方法を具体的に示すよう求めます。

4.供用後の騒音について

準備書では、西畑・高砂町・松波町周辺の騒音予測について、住宅近接空間と背後地を区分し、評価高さ別に予測値を示しています。

しかし、予測値の一覧だけでは、個々の住宅の居住環境がどの程度変化するのか、住民が具体的に把握することは困難です。

そこで、次の事項を求めます。

1. 各予測地点・評価点について、位置、地上高さ、昼間・夜間の予測値、環境基準及び予測結果を地図と対照できる一覧表で公表すること。
2. 予測値が環境基準を超える地点について、原因、影響を受ける住宅及び追加対策を明示すること。
3. 高架道路を走行する大型車による騒音、低周波音及び振動について、住宅の階数や道路との高低差を踏まえて検証すること。
4. 遮音壁等を設置する場合は、その位置・高さ・効果を具体的に示し、対策後の騒音予測を公表すること。

5.日照阻害について

準備書第11章7節の表11.7-7(2)では、西畑・高砂町・松波町周辺について、上り線側の第2種低層住居専用地域の1階高さで「4時間超過」、第1種中高層住居専用地域の2階高さで「4時間超過」、工業地域の2階高さで「5時間超過」とする予測が示されています。
これは、準備書が採用した参考指標を超える地点が存在することを意味します。
道路構造物の高さや位置によっては、周辺の住宅、学校、公共施設等の日照が妨げられる可能性があります。

準備書に日照阻害の予測が示されている場合には、単に評価指標との比較結果を記載するだけでなく、予測地点と実際の住宅・学校等との位置関係を明確にし、影響の程度を住民が確認できる資料を示してください。

そこで、次の事項を求めます。
1. 日影時間が参考指標を超える地点について、具体的な位置と周辺住宅との関係を示すこと。
2. 冬至等の日影が長くなる時期について、時間帯別の日影図を公開すること。
3. 住宅、学校、公園等の個別の保全対象について、日照・採光への影響を検証すること。
4. 高架構造物の桁下からの日照を考慮しないとする評価条件について、その妥当性を説明すること。
5. 日照への影響を低減するため、道路構造、高さ、位置等の変更を検討すること。

評価指標を満たしているかどうかだけでなく、実際に生活する住民の立場から、日照時間や生活環境への影響を確認することが必要です。

影響が大きい場所については、構造や高さ、ルートの変更を含む代替案を検討してください。

6.地域の生活環境及び安全について

西畑周辺には住宅地、学校、工場及び生活道路が近接しています。環境影響評価では、大気質、騒音、振動、日照などを個別に評価するだけでなく、複数の影響が同時に生じることを踏まえた検討が必要です。

特に、通学路の安全、工場への通勤交通との競合、救急車等の通行、地域コミュニティの分断について、具体的な調査及び保全措置を求めます。

7.調査・予測結果の追加公開及び再検討について

環境影響評価は、調査結果を示すだけでなく、住民の意見を踏まえて環境保全措置を計画に反映させるための手続です。

したがって、上記の事項について、予測条件、計算根拠、地点別の数値、図面及び対策の効果を追加公開し、住民が検証できるようにしてください。

また、調査地点や予測条件が実際の生活環境を十分に代表していない場合は、追加調査及び再予測を実施し、その結果を評価書に反映させてください。

Copy link
WhatsApp
Facebook
Nextdoor
Email
X