調布基地跡地留保地について考える 市民の会調布市, Japón
26 oct 2026

おがけさまで、本署名は5,000筆以上の賛同をいただいております。賛同下さっている調布市民の方から、環境の側面で提言をいただきましたのでシェア致します。

調布基地跡地留保地開発計画(以下、留保地開発計画)は、人類が抱える3つの環境危機(地球温暖化、生物多様性の低下、化学物質汚染)を進めてしまう点で大いに問題であり、調布市当局は計画を撤回し、環境と調和する留保地利用計画を市民と共に策定すべきである。特に、留保地の6ヘクタールの森の伐採は中止すべきである。

森林は、樹木と共に下草、土壌とそこに棲息する昆虫、動物、微生物と共に豊かな生態系を形成し、生物多様性の維持・向上に貢献している。6ヘクタールの留保地の森は、植物44目85科298種、昆虫・蜘蛛類316種、爬虫類1種、哺乳類2種、鳥類35種が棲息する多様性に富んだ生態系であり、重要種も多数確認されている。鳥類については、オオタカ等の重要種の飛来も確認されており、飛来する森が失われれば、森林ネットワークの損失や鳥の行動変容等広域な生態系への影響も懸念される。

森林は生育に伴い二酸化炭素を吸収・固定することから長期間の温暖化抑止の機能を有する。さらに、葉からの水蒸気の蒸散により周囲の気温を下げることから遮熱効果も期待される。6ヘクタールの留保地の森は年間17トンの二酸化炭素を固定すると試算されている。また、伐採する木を焼却処分すれば温室効果ガスの発生となり、温暖化を進めてしまう。天然芝は春夏は二酸化炭素を吸収するが、冬になれば枯死し、二酸化炭素を放出することから、天然芝には温室効果ガスの固定能はない。近年の猛暑、大型台風の日本周辺での発生・上陸、各地での豪雨水害、森林火災、氷河融解に伴う土石流など、温暖化の影響は大変深刻である。温暖化抑止、特に温室効果ガスの吸収源の確保は喫緊の課題である。

留保地開発計画では、防災倉庫の充実等公園への防災機能の付与が行われる計画であるが、防災と共に、減災、すなわち温室効果ガスの吸収・固定能の維持、健全な水循環の確保による洪水の抑止、が重要である。

雨が降れば、雨を土壌に保持することから、森林は河川へ雨水の流出を遅らせて、河川の増水・洪水を抑制する。さらに、森林は土壌を通して地下水を涵養する機能も持ち、健全な水循環の必須のパーツである。健全な水循環の重要性は、昨年冬から春にかけての野川の渇水、夏の集中豪雨に伴う野川・仙川への洪水警報の発令からも明らかである。

10月16日に行われた住民説明会では、「移植・残置・新たな植栽により現状の259本と同等規模の緑を確保する予定」とあったが、これは専門的見地からは無理である。現計画では留保地の大部分は樹が植えられないサッカーグランドかテニスコートになり、樹が植えられる面積は多くみても現在の1割である。その狭い面積に無理矢理、樹を植えることが予定されているようである。留保地は50年かけて自然と淘汰されて、259本の樹の森が作られたのです。259本の樹にとっては6ヘクタールが必要なのです。それを無理矢理密集して植えても、数十年後には根を張れない樹が淘汰されて、25本程度になってしまうであろう。また、その過程で、根を張れない樹木の倒木による人的な被害も懸念される。さらに、根を張れる土の面積が1割になってしまうということは、樹と土壌が持つ保水機能が激減し、洪水、渇水のリスクが上がる。

地下水の涵養と水質の確保は、災害時の非常用水源としても重要である。人工芝敷設部で雨水貯留槽を導入し、地下水を涵養することも留保地開発計画には盛り込まれているが、人工芝はプラスチックであり、撥水剤としての有機フッ素化合物PFASやプラスチック劣化防止用添加剤が配合されおり、それらの化学物質が溶け出し地下水汚染が起こることが懸念される。調布市内の防災井戸の水のPFAS調査では調査した29地点全てでPFASが検出され、中には指針値に近い濃度で検出されている地点もあり、これ以上の地下水への化学物質の流入は防災井戸の利用を困難にする。

ここまで述べてきたように留保地開発計画は周辺住民だけでなく、野川流域全体、調布市全体、日本全体、地球全体の問題である。11月初旬に市長へ提出を目指してオンライン署名を行っています。温暖化、生物多様性、化学汚染等、環境問題を懸念する多くの方から計画反対の署名をいただければ幸いです。 (環境を知る市民より)

オンライン署名のさらなる拡散へご協力をお願いいたします。

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