オンライン署名にご協力いただいた皆さんに、大変遅くなってしまいましたが報告させていただきます。
国の責任は認められませんでした。
提訴から13年、裁判が始まってから12年。
それだけ長い間、さまざまな証拠を出して主張してきました。
法と証拠に基づいたとは到底いえない判決でした。
年間1mSvを超えないことを定めた制度のことは認めながら、「『放射線緊急時』における公衆の防護についての規定を有していない」と独自の論理を展開して国を勝たせました。
つまり、2022年6月17日の最高裁判決の結果に下級審の裁判官が忖度した形です。
日本国憲法第76条第3項には、
「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される」
と書かれています。良心に従って判決を下したとは言えません。
原告は、本人尋問も受けました。自分に起きた被害を訴えました。
それぞれの事情は、ほとんど考慮されず、形式的に判断されてしまい、いったい、あの長くてつらい本人尋問は何だったのでしょうか?
非常に問題のある判決でした。
下記は、発言の動画と抜粋したものを書き出しています。動画の摘要欄にそれぞれ書いていますので、御覧ください。
●判決直後の法廷前での森松明希子さんのコメント
https://youtu.be/RJMTovs3UlM
<上記動画抜粋>
1.対策をしても事故は防げなかったから国の責任はないという2022年の最高裁判決に縛られている。
2.権利侵害を受けた時に裁判所は権利を守ってくれる、司法は基本的人権が侵害されたら救済の道を開いてくれると信じていて訴えてきた。
3. 「法の支配」に基づく判断しないのは、司法の責任放棄であり、司法の自殺だ。
4.権利侵害された時に裁判所に権利救済してもらえると思っていたが、司法権からも権利を冒涜された。
5. 侵害されたと思う権利を、基本的人権をベースにこれからも訴えていく。
●記者会見…金子団長の発言…3分ほど。
https://youtu.be/InVear7_2iU
<金子団長の発言抜粋>
1.判決に失望した。司法の役割を放棄した。
2.原発事故は国策として推進されてきた。国こそが責任とらないといけない。
3.事故を起こした東電の不法行為の責任が問われるべきで、それが今後、事故を防ぐ事ができる。
4.2022年6月17日の最高裁判決は、国が何もしなくても責任を負わないというもので免罪した。
5.司法は、東電役員などの責任を認めたものは一切なく、関係者は誰1人責任を取っていない。
6. 管理者である国と東電は製造物責任としての管理責任が問われるべき。
7. 責任論について11ページしかない。薄っぺらい。
●記者会見…責任論について白倉弁護士の発言…5分ほど。
https://youtu.be/CIDOt6QzPiM
<白倉弁護士の発言抜粋>
1.2022年6月17日に最高裁の判決は、国が何かしても事故は防げなかったから国に責任はないとした。多くの研究者からも批判された。
2.国の規制権限行使にあたっての考慮すべきかどうかについて触れていない。
3.東京電力は、SA対策を取ることが法令上の義務であり、国家賠償法1条1項の国内法上、国は、東京電力に、SA対策をすべき義務があった。
4.原告の主張したことに触れず、IRRS…IAEAレビューをもって、SA対策は不十分だとは指摘されていない。レビューとして指摘されていないからSA対策には不備がなかった。とした。
5.国家賠償法2条 公営物の設置管理の瑕疵(かし…欠陥)についても裁判所は否定した。
6.国が条約なりIAEAなり、NPTの体制の中で使うということが許されて、そして国際的な査察を受けて、原子力発電ができるもので、国の関与なしではできない。
7. 国と東京電力がこの原子力発電所を共同して管理して運営していることを裁判所は否定。
8. 裁判所は、規制権限を定めた法律の中身は抽象的なものなので、設置・管理して運営していたのは東京電力であると、公のものであるというところを否定した。
9. 不十分な論理でもって国を勝たせ、最高裁の結果に対する強い意思を下級審の裁判官が忖度した。
10. 裁判所には、全く勇気がなかった。
●損害論について加藤弁護士の発言…8分ほど。
https://youtu.be/izRCnJyQVNo
<加藤弁護士の発言抜粋>
1.79世帯提訴
自主的避難区域…58世帯のうち、47世帯が認められている。
区域内…10世帯のうち、5世帯しか認められていない。
県外…11世帯のうち、1世帯しか認められていない。
2.千葉県や茨城県からも相当具体的な陳述や具体的な事情に踏み込まず棄却。
3.区域内について、避難の指示命令が出ていて、損害がないということではないが、すでにこれまで支払われた部分で十分という言い方=中間指針等の基準を上回ることについて躊躇した。
4.原告側は、空間放射線量を重視し、土壌汚染についても主張したが、視野にも触れられず。
5.当時年間1mSv(ミリシーベルト)を超えないと定めた制度となっていたことは認定したが、判決では、事故当時『放射線緊急時』における公衆の防護についての規定を有していなかったから、1mSv(ミリシーベルト)は適用されないとした。
6.裁判所は、1mSv(ミリシーベルト)というのは、平時の管理基準だから、健康への影響を与えているか否かの基準として定められたものではないと。だから関係ない。とした。避難の相当性と国や東京電力に課せられた管理基準、管理義務とかを混同させられている。
7. 事故時になぜ「1mSv(ミリシーベルト)を超えてはならない」という法律が設けられたのか?に遡っていない。LNTモデルや低連量の被ばくの危険性など、どれだけ下がっても安全な放射線量というのはないのだから、1mSv(ミリシーベルト)を超えてはならないと決めたわけである。
8. 福島県に近い県などでは、事故後も1mSv(ミリシーベルト)orそれに近い基準を設け、立ち入ってはいないということを改めて周知しているような県もある。まさに、ダブルスタンダード。
9. 判決は非常に問題のある判断だ。
●弁護団声明
下記をクリックしてお読みください。
https://drive.google.com/file/d/1xAKo5-aG0B59KA38ptIRDqg5xK5XiV5B/view?usp=sharing
***** 以上 報告です。 ******
判決は不当でした。控訴します。
でも、こうして、オンラインと紙署名含め、2万を超える思いが集まったことは、このあと、控訴審をたたかっていく原告たちのの大きな力となります。
これからも注目していたください。

