「Bangladesh Safety Accord(バングラデシュ安全協定)」への調印と確実な実行を求めます

「Bangladesh Safety Accord(バングラデシュ安全協定)」への調印と確実な実行を求めます
私たちは縫製工場事故の加害者になりたくありません。「Bangladesh Safety Accord(バングラデシュ安全協定)」への調印と確実な実行を求めます!
私たちはバングラデシュで生産活動を行う全てのファッションブランドと小売業者に対して5月15日中に「Bangladesh Safety Accord(以下、『安全協定』)」への調印と確実な実行を求めます。
4月24日にバングラデシュの首都ダッカ郊外で起こったラナ・プラザ衣料品工場の倒壊は、1,000名を超える犠牲者を出し、近年最悪の産業事故となりました。この工場では欧米を中心に販売している多国籍ブランドの製品を生産していました。
人件費の安い工場で生産し多くの収益をあげているこれらのブランドは、労働者の人権を保障し、このようなことが二度と起こらないよう保証することで、自らの行動に対する責任をとるべきです。大事な働き手を亡くした家族は、失った大切な人を取り戻すことはできません。
バングラデシュ衣料品産業労働者組合連合(NGWF)は長年、衣料品産業の労働者が安全に働けるよう闘ってきました。また、NGOグローバル・ヴィレッジとピープル・ツリーは15年に渡りNGWFの活動を支援し、衣料品産業労働者の環境改善を働きかけてきました。このような恐ろしい事故で何百人もの死者が出ていることに胸が引き裂かれる思いです。労働者の死は、企業が労働者の保護を真剣に考えていれば防げたはずです。
私たちは、衣料品産業の労働者にこれ以上犠牲者が出ないよう、事故があった工場で生産を行っていたブランドだけでなく、バングラデシュで生産し日本でもビジネスを行っている多国籍ブランドに、『安全協定』への調印、確実な実行を要求します。
この協定は次のことを実践するよう求めています: 独立した安全点検を実施し公的な報告書を作成すること、必要な修理や改修の実施、ブランドと小売業者はそれらにかかる費用を負担する責任、必要とされる安全性の向上を受け入れない工場と契約を打ち切る義務、そして労働者や労働組合のために果たすべき大きな役割があること。この協定の中心となるのは、バングラデシュの工場の安全基準を守るためにかかる改修や修理費用の支払いに企業が責任をもつことにあります。
世界ではすでに100万筆以上の調印を求める署名が集まっており、そのプレッシャーと労働組合やNGO等との交渉により5月14日現在、複数の多国籍ブランドが『安全協定』に調印しました。この協定への調印を促し、確実な実行を実現するため、日本の消費者としてこの問題に対して無関心ではないことを表明することが大切です。署名活動が企業へのプレッシャーとなり、将来的に多くの命を救うことにつながります。
ぜひみなさんも署名に参加し一緒に行動を起こしてください。
衣料品産業に変化を起こす力となるよう、まわりの人にもぜひ参加を呼びかけてください。
グローバル・ヴィレッジ/ピープル・ツリー 代表 サフィア・ミニー