雅楽を後世に伝えるために、ヨシ原焼を実施してください
雅楽を後世に伝えるために、ヨシ原焼を実施してください

雅楽の篳篥の蘆舌(リード)に使用する篳篥用ヨシが全滅してしまいました。コロナ禍の中で2年連続してヨシ原焼が出来なかったという理由もあり、このまま放置したとしますと、来年も同じ事が起きるでしょう。
YouTube「篳篥の蘆舌 全滅の危機に -6 今のヨシ原」をご覧ください
ヨシ原焼を実施したとしても篳篥用ヨシの再生を確実のものするわけではありません。
しかし、もし来年ヨシ原焼が実施できなかったとしたら、ここのヨシは確実に全滅していくでしょう。
「ヨシは悪くなった。このままいけば全滅する」と50年も前から言われ続けてきました。
篳篥用のヨシは全滅しており、このままでは、雅楽が滅亡してしまうという歴史的な瀬戸際です。
このまま手をこまねいていたら1000年続いた雅楽を私たちの世代で滅亡させてしまったということになります。もう時間がありません。
神社仏閣での式楽も、芸術音楽としての雅楽も、1000年続いた世界に誇れる人類の財産である雅楽も後世に伝えることが出来なくなってしまいます。
ですから、私たちは1000年伝えてきてくれた雅楽の先輩たちに恥じないように、これから1000年先の後輩たちに伝えていけるように、篳篥用ヨシの再生に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。
ヨシ原焼の署名(高槻市へ提出)と、来年春から予定します「つる草抜き」にご協力いただけますよう宜しくお願いいたします。(「つる草抜き」の準備を進めていますが、日程などはまだ未定です)
【高槻市へ提出のお願い文】
ヨシ原焼の実施に向けてのお願い
高槻市長 濱田剛史 殿
雅楽協議会
雅楽の篳篥の蘆舌(リード)は、高槻市にあります上牧・鵜殿ヨシ原のヨシが使用されてきました。そして毎年、多くの皆様方のお力により、ヨシ原焼が行われておりますことは、私たち雅楽の関係者も心より皆様のご苦労に対し心より感謝の意を表します。まことにありがとうございます。
そのような中で昨年2020年2月16日、ヨシ原の入会権を持たれております「上牧実行組合」及び「鵜殿のヨシ原保存会」の皆様に、長年にわたりヨシ原を守り篳篥用のヨシを採取してくださいましたことに対し感謝の集いを開かせていただいたところでございます。
この感謝の集いの直後より、コロナ感染症が拡大し緊急事態宣言が出され、ヨシ原焼が中止となりました。今年2021年の2月も緊急事態宣言が出され、ヨシ原焼の中止となりました。
来年の2月もコロナ禍が収まらず感染拡大の予想も出されています。篳篥用ヨシの全滅の中、もし3年続けてヨシ原焼が中止されたとしますと、篳篥用ヨシの再生は望めないのではないかと思えます。
ですので、コロナ禍であったとしても見学者への自粛などの対応を行い、ヨシ原焼を実施していただきますようお願いする次第です。
また、雨になりましても日程の変更、や追加などできないものでしょうか。或いはヨシ原焼の場所を特定するなどして、その場所だけでもヨシ原焼を実施することは出来ないでしょうか。来年はヨシ原焼を実施していただけますようお願いする次第です。
もし3年続けてのヨシ原焼の中止が起きたとしますとその影響は計り知れません。
篳篥用のヨシは全滅しており、このままでは、雅楽が滅亡してしまうという歴史的な瀬戸際です。雅楽の関係者もご協力できますことは何でも協力させていただきたいと思っております。
また今後は、ヨシ原の再生に向けて雅楽関係者も全力で取り組む覚悟でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
2021年11月