風致地区の世田谷区尾山台 貴重な竹林伐採後の土地に狭小住宅を11件も建てないで!

風致地区の世田谷区尾山台 貴重な竹林伐採後の土地に狭小住宅を11件も建てないで!

開始日
2023年7月30日
署名の宛先
三井不動産レジデンシャル株式会社代表取締役社長 2人の別の宛先
現在の賛同数:4,350次の目標:5,000
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この署名で変えたいこと

署名の発信者 マツバラ ヨウコ

世田谷区尾山台は国分寺崖線に位置するため、古来より樹林、湧水、川の流れなどの豊かな自然環境に恵まれた地域となっているため、都市における自然的景観を維持するため優れた地域として東京都から風致地区指定をされています。

風致地区での住宅建築は、その緑地を守るため他の地域と比べ厳しい制限があります。例えば道路から家の壁まで2m以上離すこと、また家の壁は隣地境界線から1.5m以上離すこと、などです。

ちなみに今、再開発で日本中から批判を浴びている明治神宮外苑は、1926年日本初の「風致地区」として指定されています。

ところで、そんな尾山台2丁目9番に唯一奇跡的に残った竹林は広さ1500㎡弱と小さいながらも長年にわたり地域の貴重な緑地として親しまれていましたが、2022年末の生産緑地一斉解除に伴い、その土地をそれまで所有していた個人の方が大手デベロッパーの三井不動産レジデンシャルへ売却してしまいました。

先週7月末に、2023年8月17日から工事開始予定と看板が出ました。

まずは、竹林とそこを取り囲むように生えている樹齢100年を超える大木(ケヤキ、モチノキなど計5本)を全て伐採し、その後11戸もの狭小戸建住宅が建築され、分譲戸建(戸建て商品名:ファインコート)として売却される予定とのことです。

私たち住民はそのことを知り大変落胆し、憤慨し、何とか工事を見直してもらいたいと切望しています。

この建築工事については大きな問題点が3つあります。

①都市に奇跡的に残った貴重な緑地がなくなってしまうこと

風致地区で緑を保護する地域にもかかわらず、いとも簡単に竹林と大木が伐採されてしまうこと。地域の人にとってはこの竹林は財産で誇りです。

また生き物にとっても楽園です。ここにはタヌキが子供を産み育てねぐらにしています。また、ウグイス、メジロ、コゲラ、シジュウカラ、エナガ、ヒヨドリなどの野鳥も毎年営巣しヒナを育てています。

②1区画あたりの面積が狭すぎ、建築戸数が多すぎること。

計画書によると、全戸数11戸、1区画あたりの面積は大部分が119㎡(36坪)とされています。

実は1区画あたり面積を120㎡未満にすることにより風致地区条例の「準狭小宅地」となり、風致地区の建築制限が大分緩くなり、隣地境界線1.5m規制もなくなります。

この「準狭小宅地」規定は本来、狭い土地しかもっていない人にとっては小さな住宅しか建てられないことへの配慮として設けられています。

しかし、開発事業者はこの条例を都合のいいように濫用し、取得した広い土地を小さく分割することにより沢山の住宅を建て、最大限の利益を得ます。これはあくまで事業者の利益追求論理のみであってその土地に住む人やその土地の歴史文化、環境は度外視されています。

問題の根本は神宮外苑と同じなのです。言わばミニ版の神宮外苑問題とも言えます。この開発行為は確かに法律に抵触する訳ではないですが、それにより地域の日常生活が脅かされてしまうため、道義的責任は大きいといえます。

三井不動産は、

神宮外苑樹木伐採の事業主体であり、あの横浜傾きマンション問題の当事者です。

③竹林と樹木の根による崖崩れ防止機能が無くなってしまうこと。

この場所は傾斜地の崖地にあり、今は長い年月をかけて張り巡らされた竹と樹木の根が地盤に杭打ち機能を果たすことにより、土はしっかりと固まっていますが、樹木が伐採され根が全部取り去られることにより、土の粒子間の結合が切れて強度を失い、いくらコンクリートで擁壁を作ったとしても地震や大雨などの災害時には土砂崩れなどの危険性が高まります。また、火事が起きた際には密集地のため延焼被害も起きやすくなります。

私たち住民はこの工事見直しを求めこれまで様々なことを行ってきました。

・世田谷区の風致地区を管理する街づくり課にも相談しましたが、法律・条例には違反していないので行政は何も規制できないとのこと、行政は住民とデベロッパーのどちらの側にもつかない、と言われました。

・世田谷区みどり政策課と都市デザイン課へも問い合わせましたが、やはり行政としては何も出来ないと言われました。

・財団法人世田谷トラストまちづくりへ、都市に残された民有地のみどりを保全する「市民緑地」に指定してもらえないか、と相談しましたが、土地所有者の意思がないと不可能なんです、とのことでした。

・近隣住民へこの建築計画見直しへの賛同を聞き、7/23~24の2日間で40人以上となる多数の賛同を得られました。それを竹林区域をまとめる2つの町内会会長お二方に見てもらい、町内会としての協力をお願いしました。1つの町内会会長は賛同してくれましたが、もうお一方からは残念ながら回答をいただけませんでした。

・世田谷区議3名(3人とも異なる政党)に何かいい方法はないか相談しましたが、やはり法律違反ではないから業者の良心に委ねるしかない、との回答でした。

出来ることは全てやりました。しかし残念ながら良い方法はなく工事開始までもう時間がありません。

事業者のこのような乱開発を野放しにすれば、狭小住宅が隙間なく建ち、しまいには風致地区といえども、どんどん緑がなくなってしまい、この地域の住環境が一変してしまいます。

渋沢栄一が緑豊かな理想の住宅地づくりを目指し田園調布の街を作ったのは有名な話です。100年後の現在でもこの地が好まれる理由は、けっして個々の家々が立派だからなのではなく、街全体を見た時、緑に包み込まれるような豊かな環境が残っているからです。

 

そこで私たちは三井不動産レジデンシャルへ以下を要望・提案します。

①今ある貴重な樹木を全て伐採するのではなく、何本かは残してほしい。

②狭小住宅11件の建築計画を見直し、せめて半数の6件にし、残りの面積をウグイスなどの野鳥が帰ってくる場所として活用し、今の自然環境をなるべく多く残してほしい。

③渋沢栄一の街づくり精神を模範に、本当の意味での ”ファイン” コートとして、時代の1歩先を行く「モデルハウス兼モデルガーデン」へ建築計画を作り替え、この地域に自生する草木を植え、環境に役立つ家づくり・空間づくりをしてほしい。

ぜひ皆様のご賛同をお願い致します。またシェアもお願いします。

(寄付はしていただかなくて結構です。賛同のお気持ちだけ頂戴します。)

動画、テレビ、新聞、雑誌などで取り上げてくれるメディア関係者の方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントでお知らせいただければ幸いです。私たちは、あいにくそのような手段を持っておりません。

 

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現在の賛同数:4,350次の目標:5,000
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意思決定者(宛先)

  • 三井不動産レジデンシャル株式会社代表取締役社長
  • 保坂展人世田谷区長
  • 世田谷区 街づくり課