消防士にもっと質の高い訓練をさせよう!

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 現在、全国の多くの消防本部が参加している「消防救助技術大会」(以下、救助大会と表記します。)をご存知でしょうか。ロープを渡る、梯子を登る、低所にいる人を引き上げる、などを競う大会です。一見消防士にとって必要な訓練に思われますが、実際の中身は実災害とはかけ離れた内容です。

 はっきり言って、この訓練をしているからといって災害対応能力は上がりません。逆にこの「救助大会」の練習に時間と予算を注ぎ込むせいで、交通事故や火災を想定した訓練をする時間がなかったり、本当に必要な資機材(道具)が購入できなかったりするのです。その結果、日本は世界の中でもアジアの中でも消防後進国となってしまいました…。

 この訓練はいわば部活の延長のような感覚で行われており、常識の範囲を超えたしごきなどのパワハラの温床だったり、無理な訓練で怪我をする隊員もたくさんいます。もちろん全国の消防本部はそういうことは隠しています。

 全国の消防署を見るとどこも同じような訓練施設があります。これも救助大会の種目に合わせて作られたものであり、実際の住宅などを想定した訓練はできません。そんな環境で、消防士たちは訓練をしているのです。

 また、これらの訓練を行う環境は現在の労働安全衛生法(ロープ高所作業、墜落制止用器具)などに違反している可能性があります。よく消防士たちは店舗や工場などの事業所に査察に行きます。そこで消防法令違反を指摘しますが、実際は消防士たちも法令違反を犯しているのです。消防本部の幹部は職員に対しコンプライアンスの遵守と声高々に言いますが、実際の活動はコンプライアンス違反だらけです。

 実際に消防士として勤務している者も、この現状に疑問を抱いています。救助大会がなくなれば、もっと実際の災害に即した訓練ができる、現場活動に必要な資機材(道具)を購入してもらえる…。こう思うながら勤務している人がたくさんいるのです。そういう人たちは仕事中に本当に必要な訓練ができないので、休みの日に自分の時間とお金を使って自主的に訓練をしたり、必要な講習を受講したり、資格を取得したりしています。

 このように現場で働く消防士にとってメリットのない救助大会を中止し、もっと実際の災害に生きる訓練が実施できるように、所管行政庁である総務省消防庁、救助大会の主催者である全国消防長会、そしてこんな訓練を続けている全国の消防本部に、一市民として、また消防士として改善を提言します。