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『「捜査機関への社会福祉士配置案」に対し公益社団法人日本社会福祉士会として断固反対の立場を表明することの公開要望書』に誠意ある回答を求めます!

207人の賛同者により、成功へ導かれました!


 

現在、法務省法制審議会において、検察官が,改善更生のために働き掛けが必要と判断する被疑者に対し,一般的に守るべき事項や犯行の特性に応じて守るべき事項などを設定し,検察官自らが主体となって,一定期間,指導・監督を行うこと等を内容とする仕組みを法制化することが議論されています。

 この仕組みが制度化されると、様々な人権侵害を生む可能性があり、日弁連は3月15日付で『検察官による「起訴猶予に伴う再犯防止措置」の法制化に反対する意見書』を、日弁連のホームページ上に公開しています。

 議論の中では、検察庁に社会福祉士を配置し、検察にて身柄を拘束されている被疑者・被告人に対して、「福祉」の名のもとに監視管理体制に置き、ルールを守ることで「不起訴」とすることと引き換えにする、というような内容も含まれています。

 社会福祉士の中には、社会福祉士の職域拡大のためにこれを歓迎する考え方の人もおられます。しかし、捜査機関の取り調べ等の過程において、権利侵害とも言える状況が発生していることは、今までも報道などを通じ問題になっており、その内部に社会福祉士が配置されることで、社会福祉士のミッションである「権利擁護」の立場がどこまで忠実に実現できるのか危惧されます。一歩間違うと、社会福祉士が人権を侵害する側の立場に立つことになってしまう危険性が強く、社会福祉士間でもっと慎重に討議される必要があると思います。

 社会福祉士の職能団体である日本社会福祉士会においては、リーガルソーシャルワーク研究委員会が中心となって、この制度に社会福祉士が配置されることについて議論がされているとのことですが、その議論の過程や内容は一般会員には公開されていませんし、公開されるしくみもありません。したがって、我々一会員は捜査機関への社会福祉士職域拡大において懸念されるリスク・課題点について、どんなことがどの程度真剣に討議されているのか、知ることができません。

 会員に配布された会報vol.187をみると、リーガルソーシャルワーク研究委員会より『再犯防止推進計画と「司法・福祉の連携」について』という文章が掲載されています。その中で、2017年12月15日に閣議決定された「再犯防止推進計画」の中に、「矯正施設及び更生施設への社会福祉士の配置を進め」「矯正施設における社会福祉士の活用を」「地方検察庁における社会福祉士の配置の充実を」「薬物依存症の相談充実に社会福祉士養成カリキュラムの見直しを」「更生支援計画の作成では、弁護士や社会福祉士の協力を得て」など、随所に「社会福祉士」に期待される役割が具体的に散見できることを挙げ、国レベルで社会福祉士への期待が高まっており、「力量が問われている」と書かれています。さらに『司法をめぐる動きはとてもスピード感があります。当研究委員会としても、引き続き時代を読んだ取り組みを充実させていきたいと考えています。司法福祉の分野に、ぜひご注目ください。』と結ばれています。

 上記、社会福祉士の名称が使用されている箇所を見ると、確かに、制度の中の役割として社会福祉士の本来の専門性に期待されていると理解できる部分や、すでに司法福祉のパイオニアとして活躍している社会福祉士の実績が評価された結果だと読み取れる部分もあります。しかし、これらをひとくくりに「期待されている」からと「良き事」としてしまうのは危険です。

 社会福祉士の「力量が問われている」と感じるのなら、なおのこと、国が作ろうとしている制度の中に出てくる社会福祉士の役割一つ一つに対して、我々の活動の根拠たる「倫理綱領と行動規範」に矛盾することはないか、「権利擁護」の立場から逸脱するものではないか、慎重に「リーガルソーシャルワーク研究委員会」で検証いただきたいところです。

 特に「地方検察庁における社会福祉士の配置の充実を」の部分については慎重になるべきです。私は、独立型社会福祉士の立場で、埼玉県所沢市を拠点に困窮者支援の活動をするNPO法人サマリアの代表として、8年間、地域で様々な状況にある人達と出会ってきました。小さな規模の活動ではありますが、出会ってきた人たちの中には犯罪歴がある方、犯罪を繰り返しながら生きてきた人が少なからずいます。いろいろな人たちとの出会いから私が学んだことは、何かを強制したり約束させたり、監視管理することにそぐわない人たちが確かにいて、そういう人ほど状況が深刻であるということです。乱暴で地域生活を乱すような行為を繰り返し、話をしても理解が得られないように思えてしまうような人がいます。家族にもとっくに見放され孤独な人です。「こんな人、社会にとって迷惑だ」と言われるような人でも、よくよく話を聞いてみると、本人なりの悩みや困りごとがあり、それをどう解決したらいいのかわからず困っているのに孤立し追い詰められていることがわかってきます。本人なりに出した解決方法が、一般社会から見ると迷惑行為であったり犯罪行為となったりしてしまいます。本人も本当は「安心できる環境で穏やかに地域で暮らしていきたい」と願っているのに、うまくできないのです。

 上記の人たちのように犯罪行為を繰り返す背景には障害や病気がある場合も多く、そういう人たちにとっては、約束やルール、管理されることは本人にとっては「束縛」としか理解できず、何かを強制されることで逆に「疎外感」を増し、自尊心を傷つけます。信頼関係の構築には逆効果となります。

 約束やルールが守れないことや監視管理されることに耐えられない人たちだからこそ、本人が本当に希望している暮らしに向かえるよう生き方のパターンを変えていく支援が必要で、それには専門知識と信頼関係に基づいた関わりが必要です。それがここで必要なソーシャルワークであり、監視管理体制の中でルールを守ることを約束させる制度を作ることではありません。

 したがって、一社会福祉士として『再犯防止推進計画と「司法・福祉の連携」について』の部分については、より慎重に、社会福祉士の真の役割を見極めていかねばと思っています。

 以上のような理由で、所属している社会福祉士会において、どのような議論がなされ、どのような意見が出る中で、どういう方向性で「司法・福祉の連携」を進めていこうとしているのか、注目しています。

 そして、日本社会福祉士会にはぜひ「捜査機関への社会福祉士配置案」に対して、反対の立場をとっていただきたいと強く希望しています。

 1月31日付で、私を含め、同じ思いを持つ社会福祉士4名が連名で、日本社会福祉士会会長宛てに【法務省法制審議会で議論されている「捜査機関への社会福祉士配置案」に対し公益社団法人日本社会福祉士会として断固反対の立場を表明することの公開要望書】を1月31日に提出しました。そして3月末までの回答を求めましたが、結局、明確な回答はないままです。

 私たち社会福祉士は、社会福祉士が社会福祉士たる根拠とするべき「ソーシャルワーカーの倫理綱領と行動規範」があります。私は「再犯防止推進計画」に基づき法務省法制審議会において検討される内容に関して、日本社会福祉士会の中で「ソーシャルワーカーの倫理綱領と行動規範」に忠実に検討されるよう強く希望しています。そして、権利侵害のリスクがある「捜査機関への社会福祉士配置案」に対しては、日本社会福祉士会として「反対」の意思表示をしていただきたいと願っています。

 「反対」の意思表示ができないのなら、その理由を明確にしていただきたい。

 日本社会福祉士会に対して、会員の要望に誠実に対応し、納得のいく内容の回答を提示していただくように求めます。

 「権利擁護」をミッションとする社会福祉士の立場を明確にするためにも、職能団体である日本社会福祉士会には、毅然とした態度を表してほしい、そして会員に誠実に対応してほしい。この思いを、どうぞ応援してください!!!

 以下に、私たちた提出した「公開要望書」の内容を転載いたします。

2018年1月31日

公益社団法人 日本社会福祉士会会長
西島 善久 殿
     
【法務省法制審議会で議論されている「捜査機関への社会福祉士配置案」に対し公益社団法人日本社会福祉士会として断固反対の立場を表明することの公開要望書】

一般社団法人 東京TSネット
PandA社会福祉士事務所
代表理事 社会福祉士 及川博文

権利擁護&司法ソーシャルワーク研究所
代表 社会福祉士 原田和明

特定非営利活動法人 サマリア
理事長 社会福祉士 黒田和代

独立型社会福祉士事務所 特定非営利活動法人 ほっとポット
代表理事 社会福祉士 宮澤進

 私たちは、東京都内、兵庫県内、埼玉県内において、独立型社会福祉士として、いわゆる「被疑者・被告人段階」にある方への釈放後に向けた相談・調整支援等を行ってきた社会福祉士です。本件については、「刑事司法・司法福祉・リーガルソーシャルワーク・更生支援」領域(以下、本領域)など呼称は様々ですが、本領域において各々が、各地域の実践の最前線に身を置き、独立した社会福祉士として活動している点は共通しています。
 さて昨年より、法務省法制審議会:少年法・刑事法(少年年齢・犯罪者処遇関係)部会第3分科会等(※参照 法務省法制審議会ホームページ)において、検察庁(捜査機関)における社会福祉士配置の議論がなされていることは、公益社団法人日本社会福祉士会(以下、貴会)として、当然、早くからご存じであったと思います。
 特に、昨年の法制審議会の分科会においては、ある委員から「措置の対象として,現在この会議で念頭に置いておりますのは18歳,19歳の若年者でございまして,現在,入口支援で対象にしている方とは性質が異なるわけでございます。こういう若年の方たちというのは,自分自身に課せられた約束事を守らなかった場合に,どのような不利益的な措置が待っているのかということ,そういった措置というのがどの程度のものなのか,こういった観点から制度を捉えようとする傾向があるというふうにいえると思います。 なかには,現在の更生緊急保護の枠組みを前提に,補導援護的な措置で対応可能な若年者もいるとは思います。しかし,現行で保護処分を受けているような,要保護性が高い若年者,つまり資質や生活環境に問題を抱えている若年層に対する措置としては,現在の更生緊急保護の枠組みを前提としたものでは不十分ではないかという思いを持っております。こういった層に対する処遇といいますか,措置としては,遵守事項,あるいはそういう言葉はともかくとして,それに類するものを課した上で指導を行い,指導に従わなかった場合には何らかの不利益的な措置が伴うというような枠組みが必要なのではないかというふうに考えております」という発言も示されました。
※引用 法務省法制審議会第3分科会(平成29年9月29日) 第1回会議 議事録p18~p19
 この捜査機関における社会福祉士配置は、捜査機関や捜査機関と一体化した社会福祉士がその要保護性を判断することであり、その身柄拘束中の捜査機関が、捜査の連続性の結果として、当事者へ社会福祉士をつなぐものであり、真の自己選択・自己決定が担保されているとは決して言えるものではありません。捜査機関の措置・処分の結果に怯えざるをえない立場の被疑者被告人段階の方が、捜査機関内部における社会福祉士との面接によって、表面上は各種社会福祉制度に同意してもそもそも自己選択における任意性が担保されているとは言えず「不当に引き出された意思」である可能性が想定されます。
 そもそも各種社会福祉制度における要保護性の判断や、その判断に基づく責任の所在は本来、如何なる機関が担うべきとなっているでしょうか。
 さらにいえば捜査機関にとって都合の良い恣意的な判断が、身柄拘束期間の取り調べと連続して被疑者・被告人段階の方へなされた時、そこに従事する社会福祉士がとらねばならぬ権利擁護機能と、確実に相反する余地が発生します。この点は極めて重大な問題です。
 罪を犯した方の釈放後の安定した生活等を支える社会福祉士が、「措置」「処分」という名目下で利用されることに他なりません。何よりも社会福祉士の職業倫理という点からも、大きな懸念が残ります。また社会福祉の在るべき態度は自律性ですが、司法の態度はそれに相反し権威であり他律性です。もし、ソーシャルワークが権威となり公権力の行使の一部となれば、ソーシャルワークの理念とは解離したものになります。

【1 捜査機関内部に社会福祉士が雇用される方向性について、貴会として断固反対するよう要望します】

 私たち社会福祉士は、抑圧や人権侵害を決して認めてはならぬ社会福祉の専門職能者です。そして私たちの実践には大きな責任が常に求められます。
いわゆる法曹3者(裁判官、検察官、弁護士)に対し、本領域の社会福祉士はこの何れの立場と連携する事が社会福祉士の権利擁護機能との「親和性」の観点から求められるでしょうか。貴会の正式見解をお示し下さい。
 私たちは、法曹3者の機能・役割の違いをしっかり理解しなければなりません。逮捕された方の勾留決定可否や、判決如何によって人の命すら奪う裁判官の機能・役割の一面、被疑者を起訴し身柄拘束期間を長期化させたり、人の命を奪うことを公判において求刑する場面もある検察官の機能・役割の一面を社会福祉士の立場で捉えた時、この2者とは、あくまで当事者理解や社会福祉士の支援活動の理解を促すという範囲内において連携が多少容認できるものの、極めて制限的であるべきとの立場をとっています。
 社会福祉士の権利擁護機能の保持・倫理性の徹底遵守・専門性の担保・職能者としての自律性を踏まえ、私たちは捜査機関に社会福祉士を配置する方向性に断固反対の立場を表明します。
 ついては貴会においても、本件について明確に断固反対するよう要望いたします。
 抑圧や人権侵害を一切認めぬ権利擁護者である社会福祉士として、本領域での在るべき姿は、下記に挙げる権利侵害との関係性からも慎重な判断を要します。貴会が方針を正式表明できる迄は、捜査機関(検察庁)に対し、断固反対の意思を示すよう強く要望します。
 また貴会の方向性が決した際は、速やかにその結果に関し全会員へ貴会ホームページや会報誌等で紹介するとともに、その結論に至った論拠を説明して下さい。

【2 全会員に対し「捜査機関へ社会福祉士を配置すること」の議論を公開して下さい】

 貴会には司法福祉委員会がありますが、本件に関する議論内容は文書で公開されていません。わが国最大の会員規模を有する「社会福祉の専門職能団体」として、捜査機関への社会福祉士職域拡大において懸念されるリスク・課題点を熟議し尽くしたのでしょうか。
 議論内容が全会員へ公開されていない為、その議論過程を私たちは今、知り得ることすらできません。組織としての透明性・健全性の観点から考えても、最近の司法福祉委員会の在り方に強い疑問を抱かざるを得ません。こういった姿勢そのものが「捜査機関に社会福祉士を配置する方向性を事実上黙認している」と、外部の私たちから指摘される心情へとつながっています。本件に関し、全会員へ迅速に情報の再分配をして下さい。
 一方、捜査機関に社会福祉士を配置することに関し貴会理事会、貴会司法福祉委員会において何らかの決定があったとすれば、極めて重大な決定です。全会員に対しその議論内容と結果の公表と説明責任を速やかに果たして下さい。
 私たち側も、本要望書をそれぞれの媒体で公開します。貴会におかれましても、本公開要望書について、こういった反対意見が会長宛に寄せられた事実を、様々な媒体・機会を通じ紹介し、全国の社会福祉士から本件に関し広く意見を聴取し、議論を活発化させるよう取り組んで下さい。

【3 「捜査機関による捜査・取り調べ過程やそれに類する過程で生ずる様々な権利侵害行為」が発生した場合、社会福祉士は権利擁護者としてどう考え行動すべきであるのか「社会福祉士の倫理綱領及び行動規範」に従い、会員に対し広く貴会の見解を表明して下さい】

 本領域において独立型社会福祉士として、被疑者・被告人段階にある方の相談・調整支援等を日頃行う私たちは、当然、権利擁護の立場で活動しています。 
 それゆえに捜査機関による権利侵害行為について、当事者から打ち明けられたり相談される場面が十分に想定されます。
捜査機関への社会福祉士配置がこのまま進むことは、捜査機関の社会福祉士によって、被疑者・被告人段階の方に対して、捜査機関による権利侵害行為や、それと類するような発言・行為に加担してしまう可能性が予見されます。
 仮に、捜査機関に雇用される社会福祉士によって、身柄拘束中にある被疑者・被告人段階にある方から同意を得たという名目で、福祉制度・福祉施設入所利用を強要された場合、またそれと類する疑わしき行為・発言を社会福祉士が把握した場合、どのように対処するのが適切か、貴会としての見解を広く公開する形で全会員へご教示下さい。
 なお当然に捜査機関内部の権利侵害行為は、糸口すら見えぬほど究極的閉鎖環境・圧力関係の中で、巧みに行われるケースが想定できます。こういった極めて重大な課題を解決する主体的責務こそ、貴会にある点を強く自覚して下さい。
 そして捜査機関の取り調べ等の過程における権利侵害は、かねてより様々な報道などを通じ問題になっています。貴会理事会の理事は、この点についてしっかりと熟議を行って下さい。
 参考として、捜査機関による取り調べ過程などでどのような権利侵害が行われたことがあるのかに関し、日本弁護士連合会は過去にアンケート調査を実施しています。内容をご覧いただき、捜査機関による権利侵害に対し、社会福祉士はどう立ち振る舞うべきなのか、貴重な資料としてご活用下さい。
※参照
日本弁護士連合会ホームページより「検察改革への取り組み」
「検察官の取調べについての全会員アンケート集計結果」(2017年2月17日)

以上



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黒田 和代さんは「【目標1,000人 期限2018年6月30日】 公益社団法人日本社会福祉士会会長: 日本社会福祉士会会長宛てに会員有志が提出した『「捜査機関への社会福祉士配置案」反対の立場を表明することの公開要望書』に誠意ある回答を求めます!」キャンペーンにあなたの手伝いも必要としています!和代さんと206人の賛同者と一緒うに賛同しましょう。