東京都人権部は、歴史的事実を扱う作品への検閲を、二度と繰り返さないでください。在日コリアンへの差別という重大な問題を起こしたことを謝罪し、公開を中止した作品の上映を行ってください!

東京都人権部は、歴史的事実を扱う作品への検閲を、二度と繰り返さないでください。在日コリアンへの差別という重大な問題を起こしたことを謝罪し、公開を中止した作品の上映を行ってください!
■NEW■(2023年9月7日更新)
9月1日、都庁前にて、本件についての抗議のリレートークを行い、新宿中央公園でダイインを実施したのち、都庁周辺でデモを行いました。ダイインには300名近く、デモには500名を超える方にご参加いただきました。
当日の様子は以下から動画でご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=spyjvVNgZHg
以下の記事からも、当日の概要をご確認いただけます。
東京新聞
tokyo-np.co.jp/article/274012
美術手帖
https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/27746
次の目標としましては、「5万筆」の賛同を達成し、改めて、人権部に署名と要望書を届けます。すでにご賛同いただいた方も、ぜひとも身近な方に、この署名についてのお声がけをいただければ幸いです。
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■NEW■(2023年8月29日更新)
9月1日の関東大震災の際に虐殺された朝鮮人犠牲者の方々を悼む式典に、小池百合子東京都知事が今年も追悼文を送らない意向であることが報じられています。
東京都人権部による飯山由貴《In-Mates》上映中止は、そうした都知事への忖度から起きた事件です。あらためて、都知事と東京都の姿勢に強く抗議します。
3月1日には3万筆分の署名を人権部に手渡ししていますが、「4万筆」の賛同を達成し、再度、人権部に署名と要望書を届けたいと考えます。すでにご賛同いただいた方も、ぜひとも身近な方に、この署名についてのお声がけをいただければ幸いです。
また、9月1日には、歴史否定とレイシズムを是認する現状に抗議するため、都庁前でリレートークを行い、新宿中央公園水の広場でダイ・インを行ったうえで、デモを行います(詳細:https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2023/08/19/202243)。
9月1日は、ぜひとも都庁前にお越しください。
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2022年8月30日から11月30日まで、東京都の指定管理施設である東京都人権プラザ(公益財団法人東京都人権啓発センター)の主催事業として、アーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの本当の家を探しにいく」が開催されています。
[参考:ウェブサイト:https://www.tokyo-hrp.jp/feature-2022-02.html 人権プラザによる作家インタビュー動画:https://youtu.be/t_8BnDaWl8I ]
同展では、附帯事業として、飯山の映像作品《In-Mates》(2021年制作)の上映が予定されていました。しかし、作品内で扱われる関東大震災時の朝鮮人等の虐殺事件を歴史的事実とすることへの懸念などを理由として、東京都総務局人権部職員たちにより、上映が禁止されました。
《In-Mates》は、国際交流基金主催の展覧会に際して制作された映像作品です。戦前期の精神病院に入院していた朝鮮人患者らの診療記録から、ラッパー/詩人のFUNIによる詩とパフォーマンスを通して、彼らの心の葛藤を表します。朝鮮人患者たちにとって、当時の東京がどのような場所であったのかを観客に想像してもらうため、作中では関東大震災時の朝鮮人等の虐殺事件が扱われます。
《In-Mates》の上映を懸念する旨を記した人権部職員のメールには、《In-Mates》作中で歴史学者が「日本人が朝鮮人を殺したのは事実」と発言しているシーンに対して、「関東大震災での朝鮮人大虐殺について、インタビュー内で「日本人が朝鮮人を殺したのは事実」と言っています。これに対して都ではこの歴史認識について言及をしていません」と書かれていました。
また、小池百合子都知事が、毎年9月1日に東京都墨田区の都立横網町公園で開かれている関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文の送付を、今年も送らなかったという内容の朝日新聞の記事を参照したうえで、「都知事がこうした立場をとっているにも関わらず、朝鮮人虐殺を「事実」と発言する動画を使用する事に懸念があります」とも明記されていました。くわえて他にも、在日コリアン(在日韓国人・在日朝鮮人)の権利を毀損する内容が記されていました。
これは明らかに都知事への忖度であり、東京都人権部による《In-Mates》上映禁止の判断は、都政による在日コリアン(在日韓国人・在日朝鮮人)へのレイシズム、民族差別に他なりません。「人権が尊重される社会を実現する」ことを掲げているはずの東京都人権部による差別と検閲は、決してあってはならないことです。
二度とこのようなことが繰り返されないよう、強く抗議するとともに、以下の内容を要望します。
一、小池都知事に本件の調査と説明を求めます
小池百合子都知事は、これまでの自らの行動が行政職員による偏見と差別行為の煽動となっていることを自覚し、本事件が発生するに至った経緯をあらためて調査し、公に説明してください。また、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文の送付を再開してください。
一、東京都総務局人権部による検閲を認め、謝罪することを求めます
東京都総務局人権部職員らは、憲法第21条2項に定められた検閲の禁止とともに、15条に規定された「全体の奉仕者」であることに真摯に向き合い、都知事への忖度による《In-Mates》への検閲が、歴史修正と在日コリアンへの差別の正当化であると認め、差別を扇動しうる行いを謝罪してください。
一、東京都人権啓発センターの専門性を尊重することを求めます
東京都人権啓発センター主催事業の展示や附帯事業に対し、企画主旨や展示作品の内容、作家性、作品に関係する共同体を最大限尊重することを約束してください。東京都人権啓発センター専門職員が有する人権教育の啓発と普及における専門性を尊重し、これを歪めるような越権行為を二度と行わないことを約束してください。
一、《In-Mates》の上映と出演者によるトークイベントの実施を求めます
当初予定されていた、《In-Mates》の上映と出演者によるトークイベントを改めて実施することを求めます。
みなさんの賛同の声を東京都総務局人権部および小池百合子都知事に届けます。また、東京都議会に請願・陳情を行う計画です。この署名は請願・陳情の後押しともなります。多くの方にご賛同いただきますよう、お願い申し上げます。