文部科学大臣様、義務教育での「プログラミング教育」の必要性について教えて下さい。

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 2020年から小学校では「プログラミン教育」が始まります。専門家しか活用しない技能なのに「変だな」と思われなかったでしょうか。

 生涯学習政策局情報教育課から出されている「未来の学びコンソーシアム 小学校プログラミング教育必修化に向けて」パンフレットには、我が国の競争力を左右する「IT 力」を育成するため、と書かれています。
 特定の産業振興のために義務教育の場を利用するのだとすれば、文部科学大臣が公示している指導要領は、現在の教育基本法・学校教育法に抵触している可能性があります。

 さらに、新しい小中学校学習指導要領を読んでみると「プログラミン教育」で育成したいとしている子どもたちの能力は ── 情報機器等の使い方を除けば ── 日常生活や遊びの中で学べていることばかりで、プログラミング教育とは何も関係がありません。

 文部科学大臣にご回答頂きたい事項は下記の9項目。
 「回答のお願い」が、パンフレット・指導要領のどこの記述に対応しているものか、は、その後の<回答のお願いについての解説>に示しました。

 以下、文部科学大臣への質問状です ------------

文部科学大臣様

 特別な技能とも思われる「プログラミング」の教育を義務教育として ── 小学校では2020年から ── 実施することとされていますが、それに関して、下記に9項目の疑問にご回答頂けますよう、よろしくお願いいたします。

【1】義務教育現場での、政治的中立性・安定性を確保する方法は?

◆回答のお願い1)小中学校指導要領が教育基本法・学校教育法に抵触しない理由を教えて頂けませんか。
(補足:義務教育については教育基本法・学校教育法が純粋に子どもたちの将来のためであることを謳っています。行政が、法の改定議論抜きで、教育の理念・目的を変更できるのであれば、教育の政治的中立性・安定性はどうやって確保すればいいのでしょう)

【2】情報活用能力とは「知識の応用力」のこと。論理的思考力とは、理解、認識、判断、創造、計画企画の総合的な思考力。

◆回答のお願い2)「情報」を数値化されてコンピュータや情報通信ネットワーク上にあるものだけに限定している理由、および、情報活用能力を、数値化されたデータを『コンピュータ等の情報手段を適切に用いて』に限定する理由を教えて頂けませんか。
(補足:情報活用能力とは、知識の応用力)
◆回答のお願い3)「プログラミング的思考を育む」ことと、例えば、生活や遊びの中で「作業の手順を試行錯誤(識別・評価・判断・選択・決定など)しながら改善していく力を育む」こととはどう異なるのでしょうか。教えて頂けませんか。
(補足:今でも、子どもたちは遊びや作業を行う中で、思考錯誤を繰返して手順の改善を行っています)
◆回答のお願い4)論理的思考力を身に付けるために、プログラミング体験が必須と考える理由を教えて頂けませんか。
(補足:論理的思考力とは認識力、判断力、企画・計画力など。日常の遊びや生活の中で意識付けすれば学べることです)

【3】現状また近い将来の日本社会おいて、情報活用への理解や論理的思考の素養が不足している?不足する?

◆回答のお願い5)論理的思考力が社会に不足している、あるいは不足する可能性がある根拠を教えて頂けませんか。
(補足:日本はここ数千年、大国文化の後追いだけなので「世界に先んじる想像性・発想力・感性」がないのは否めませんが、論理的思考力の不足はどんなデータから分かるのでしょう)
◆回答のお願い6)プログラミング体験が、適性や興味のある子どもたちにだけでなく、義務教育の中で、全ての子どもさんに指導されなければならない理由を教えて頂けませんか。
(補足:体験とはいえ、プログラミンのような繊細な論理を、本人の適性や興味を無視して行うものではありません。学校嫌いの子どもさんが沢山出てしまいます)
◆回答のお願い7)プログラミングの働きやよさ、情報社会がコンピュータをはじめとする情報技術によって支えられていることなどに気付くために、プログラミング体験が必須だとする理由を教えていただけませんか。
(補足:自治体などの情報処理室を見学していただけば、コンピュータ処理の得意・不得意分野が分ります)

【4】税金の無駄遣いの歯止めがないのでは? 

◆回答のお願い8)校内のICT環境の整備に努め・・・「例えば大型提示装置を各普通教室と特別教室に常設する、安定的に稼働するネットワーク環境を確保するなど、学校と設置者とが連携して、情報機器を適切に活用した学習活動の充実に向けた整備を進める」必要性について教えて頂けませんか。
(補足:文部科学大臣が税金からの過剰な投資を気にしないとすると、どこか奇妙さを感じます)
◆回答のお願い9)その地域の情報教育の方針やICT機材・技術の導入については、最低限導入が必要なものは何か、また、当年度計画と前年度の報告に関して、PTAの方々に限らず、全地域住民を対象に説明するよう、教育委員会・各小中学校をご指導くださるよう、よろしくお願いいたします。
(補足:ICT機器の進化はとても速く、数年もしないうちに使えなくなる可能性もあるのです。文部科学大臣が投資に蛇口栓を設けないつもりならば、地域住民でチェックするしかないでしょう)

 以上が、ご回答頂きたい質問事項です。

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 以下
 <ご回答のお願いについての解説> です。

 ── 「未来の学びコンソーシアム 小学校プログラミング教育必修化に向けて」パンフレットでは、
 『我が国の競争力を左右するのは何か。それは「IT力」です。ヨーロッパでは、「IT力」が、若者が労働市場に入るために必要不可欠な要素であると認識されています。現に、90% の職業が、少なくとも基礎的な ITスキルを必要としていると言われており、多くの国や地域が学校教育のカリキュラムの一環としてプログラミングを導入しています』<プログラミング教育が必修化された背景>と書かれています。
 このことから・・・>◆回答のお願い1)

◆回答のお願い1)小中学校指導要領が教育基本法・学校教育法に抵触しない理由を教えて頂けませんか。
◇訳)教育基本法および学校基本法によれば、子どもたちが大人になった時に自立して生きて行ける基礎を培い、国や社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的、目標とすることが謳われています。
 義務教育は純粋に子どもたちの将来のための教育であり、政治や産業育成のために利用されることのないように配慮されています。
 いつから義務教育は日本の産業育成を担ってよいこととなったのでしょうか。
 義務教育の現場が指導要領に逆らえないことを利用して、行政の産業育成の意図を現場に押し付けることが可能となるのであれば、他の産業の人たちも黙ってはいないハズです。産業と行政の癒着に歯止めがかけられません。

 (参考)
 義務教育の目的、目標については、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)第5条二項に目的、学校教育法第21条には、それを受けて10項目の目標が定められています。
 教育基本法第5条(http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=418AC0000000120&openerCode=1#22
 学校教育法第21条(http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000026#69

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 中学校学習指導要領についても小学校学習指導要領と同等ですし、2020年から開始されるのは小学校ですので、小学校学習指導要領に基づいて記述しました。

 ── 新しい小学校学習指導要領解説総則編では、
『・・・情報活用能力をより具体的に捉えれば、学習活動において必要に応じてコンピュータ等の情報手段を適切に用いて情報を得たり、情報を整理・比較したり、得られた情報をわかりやすく発信・伝達したり,必要に応じて保存・共有したりといったことができる力であり、さらに、このような学習活動を遂行する上で必要となる情報手段の基本的な操作の習得や、プログラミング的思考、情報モラル、情報セキュリティ、統計等に関する資質・能力等も含むもの・・・』<小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.51>と書かれています。
 さらに、
『情報活用能力の育成を図るためには、各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段及びこれらを日常的・効果的に活用するために必要な環境を整えるとともに、各教科等においてこれらを適切に活用した学習活動の充実を図ることが重要』<小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.83>と書かれています。
 このことから・・・>◆回答のお願い2)

◆回答のお願い2)
「情報」を数値化されてコンピュータや情報通信ネットワーク上にあるものだけに限定している理由、および、情報活用能力を、数値化されたデータを『コンピュータ等の情報手段を適切に用いて』に限定する理由を教えて頂けませんか。
 ◇訳)情報とはもともと知識のことです。数値化されてコンピュータや情報通信ネットワーク上にあるものが情報ではありませんし、情報機器を活用することだけが情報処理というわけでもありません。教育委員や教師の方々、子どもさんたちは数値表現されたデータだけが情報であると誤解をしてしまいます。また、情報活用能力というのももともと知識の応用力のこと。このままでは、子どもたちは数値化されたデータをコンピュータや情報通信ネットワークなどを活用して処理することだけを情報活用というのだと、誤解をしてしまいます。

 ── 新しい小学校学習指導要領解説総則編では、
『「プログラミング的思考」(自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力)を育むため・・・』<小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.85>と書かれています。
 このことから・・・>◆回答のお願い3)

◆回答のお願い3)
「プログラミング的思考を育む」ことと、例えば「身近な作業手順書について試行錯誤しながら論理的に改善していく力を育む」こととはどう異なるのでしょうか。教えて頂けませんか。
 ◇訳)「記号の組合せ」というのはコンピュータへの「指示の組合せ」のことだと思われますが、私たちは今でも、作業を進めるにあたり手順を決め、必要によりマニュアルも作っています。手順は、Plan、Do、Check、Actionを繰り返しで改善しています。論理的思考力の一つです。コンピュータや情報通信ネットワークの活用背景を無理矢理に演出しているように感じられます。

 ── 新しい小学校学習指導要領解説総則編では、
『プログラミングの体験を通して論理的思考力を身に付けるための学習活動』<小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.84>と記述されています。
 このことから・・・>◆回答のお願い4)5)

◆回答のお願い4)論理的思考力を身に付けるために、プログラミング体験が必須と考える理由を教えて頂けませんか。
 ◇訳)論理的思考力とは、1認識力(物事の違いや類似点を見分ける力)、2判断力(どれがよいのかを見極めて選び取る力、3計画・企画力(物事の筋道を構築しそれを実現するための手順を予め定める力)など、ですが、どれもコンピュータの活用やプログラミング体験がなくても学べます。

◆回答のお願い5)論理的思考力が社会に不足している、あるいは不足する可能性がある根拠を教えて頂けませんか。
 ◇訳)論理的思考力は、今でも各教科、日常の遊び、ゲームの中で養われています。不足しているとは思えません。
 また、ICTの分野で日本の現場技術力(性能や品質)が遅れているという話は聞いたことがありません。欧米大国に後れをとっているとすれば、昔から大国文化の後追いしかできない日本の産業指導層の方々の想像力・発想力の不足と考えられます。論理的思考力とは全く異なるものです。

 ── 新しい小学校学習指導要領解説総則編では、
『児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動を計画的に実施すること』<小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.85>とあります。
 このことから・・・>◆回答のお願い6)

◆回答のお願い6)プログラミング体験が、適性や興味のある子どもたちにだけでなく、義務教育の中で、全ての子どもさんに指導しなければならない理由を教えて頂けませんか。
 ◇訳)コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付ける必要のあるのは、コンピュータシステムを開発する職業に携わる方たちだけです。

 ── 新しい小学校学習指導要領解説総則編では、
プログラミングに取り組むねらいについては、技能習得といったことではなく『論理的思考力を育むとともに、プログラミングの働きやよさ、情報社会がコンピュータをはじめとする情報技術によって支えられていることなどに気付き、・・・』<小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.85>と書かれています。
 このことから・・・>◆回答のお願い7)

◆回答のお願い7)プログラミングの働きやよさ、情報社会がコンピュータをはじめとする情報技術によって支えられていることなどに気付くために、プログラミング体験が必須な理由を教えて頂けませんか。
 ◇訳)コンピュータ処理の特色は、①定型で繰り返しの多い処理、に向いていますが、②手順がいつも変動して定まらない計算や処理には向きません。コンピュータで解く場合と(専門家が提供くださればよい)と電卓等を使って自分たちで解く場合を比較すれば一目瞭然です。また、コンピュータ処理が活躍している現場を見学するのが一番です。

 ── 新しい小学校学習指導要領解説総則編では、
 校内のICT環境の整備に努め・・・、『例えば大型提示装置を各普通教室と特別教室に常設する、安定的に稼働するネットワーク環境を確保するなど、学校と設置者とが連携して、情報機器を適切に活用した学習活動の充実に向けた整備を進める・・・・云々』<8、小学校学習指導要領解説総則編(平成29年6月 文部科学省)P.87>と書かれています。
 このことから・・・>◆回答のお願い8)9)

◆回答のお願い8)校内のICT環境の整備に努め・・・「例えば大型提示装置を各普通教室と特別教室に常設する、安定的に稼働するネットワーク環境を確保するなど、学校と設置者とが連携して、情報機器を適切に活用した学習活動の充実に向けた整備を進める」必要性について教えて頂けませんか。
 ◇訳)<小学校学習指導要領(平成29年3月 文部科学省)P.8>の第1章第3の1の(3)のアに書かれている『児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動』はこれからの時代に必須だと思われます。しかし、イの『児童が「プログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせる」ために必要な論理的思考力』は、全日本人には必要ありません。

◆回答のお願い9)その地域の情報教育の方針やICT機材・技術の導入については、最低限導入が必要なものは何か、また、当年度計画と前年度の報告に関して、PTAの方々に限らず、全地域住民を対象に説明するよう、教育委員会・各小中学校をご指導くださるよう、よろしくお願いいたします。
 ◇訳)湯水の如くに税金を使う時代ではありません。文部科学大臣がその意識を持たないつもりならば、国民がそれをきっちりと歯止めを掛けなければなりません。どんどん進化し、それでなくても数年たてば古くなってしまう技術や設備の入れ替えも毎年必要になります。『児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動』のために必要最小限なものを市民の目で確かめる必要があります。

以上



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