比叡山日吉大社の「神猿」にもっと広い敷地を提供してあげてください!

比叡山日吉大社の「神猿」にもっと広い敷地を提供してあげてください!
神様の使いであるはずの猿が、檻に閉じ込められています。
滋賀県の比叡山のふもとにある日吉大社という神社では、猿を「神猿」としてお祀りしています。
広い敷地のある静かな神社ですが、「神様のお使い」とされているはずの猿が、とても狭い檻に閉じ込められていました。
日吉大社の猿:http://hiyoshitaisha.jp/sarutoshi/
あまりのショックに神社に問い合わせてみると、猿は一年中ずっとこの中ということです
「『檻の猿がかわいそう』という問い合わせは時々いただくのですが。。」と電話応対してくれた方はおっしゃられていましたが、改善しているようには見えませんでした。
この檻は横4メートルx奥行3メートルほどしかなく、その中に大きい猿と小さい猿が二匹入れられています。
冬から春にかけて何度か様子を見に行きましたが、小さい方の猿はいつ見に行っても、じっとしたまま何もないコンクリート床をいじったり、歩く時も背中を丸めたまま、自分の腕や頭をかきむしったりしています。大きい方の猿も檻の中を行ったり来たり、ストレスからか檻をガタガタ揺らしたりしています。
木から木へ動き回るのが自然なニホンザルに、この檻はたとえ一匹でも十分な広さとはいえないと思います。
今月のはじめ(2021年4月上旬)に様子を見に行った時点でも、エンリッチメントは止まり木とタイヤが二つぶら下げられているのみ、床はコンクリートで、檻から糞尿の臭いが漂っていました。
この神社は西本宮、東本宮と二つの本殿を持つとても大きな神社です。比叡山に面した境内には滝や川が流れ、スギやヒノキの大木、桜や紅葉、椿など四季折々の木々が茂っているなど、敷地も広大です。
一度人間の手を介してしまった猿たちは、もう野生には戻れないと思いますが、せめてこの大きな敷地の一角でも猿たちのために提供してあげてほしいと思います。
「人間を嚙むこともあるので危険」と神社側はおっしゃられていますが、狭い檻の中で見世物にされること自体、猿にとっては大きなストレスであることは間違いないと思いますし、それであれば、猿たちが自由に動き回れる、かつ近隣に逃げ出さないよう管理の行き届いた大きな敷地を確保することが適切ではないでしょうか。
比叡山の日吉大社は、仏教の神様と神道の神様が仲良くまつられている、全国でもめずらしい神仏習合の神社でもあります。
そんな神仏親和の精神を持つ神社で、ましてや「神様のお使い」とするこの猿たちを狭い檻に閉じ込めていては神様も悲しんでいると思います。猿たちが本来持つ生理的、本能的欲求や行動を制限しない、適切な環境を整えてあげてほしいと思います。
これまでにも、色々な方が意見を届けてくれているようではあるのですが、神社側はあまり深刻に受け止めていないように思えます。もっと多くの方々の協力が声をあげてくださることが必要と思い、署名を立ち上げることにしました。
意思決定者(宛先)
- 山王総本宮日吉大社