家庭裁判所で別居しても子どもを父母で子育てするルールを作りたい ☆子どもから父母を奪わないために

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◆弁護士の私が求めたいこと◆

家庭裁判所で別居した父母が共同で子を養育できるルール作りができるような家事実務の定着

そのための家庭裁判所の機能強化のための予算措置

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◆背景・問題◆

父母が別居しても協力して子育てをするルール作りをする司法手続がなく、子の連れ去り・親権争いが起きている。

我が国では、毎年たくさんの子どもが、夫婦の合意形成がされないまま自宅から一方の親によって連れ去られています。その背景には最終的な離婚時の親権紛争があることが多いと思われます。

それによって、子どもにとってはひとりの親との別居生活が始まり、それが親子断絶のスタートになることも少なくはありません。そこで開始される新たな生活に、子の意見は全く反映させていません。

そのような別居に対して「異議」を言う手段として、家庭裁判所のHPで説明されている手段は「子の引渡し」を求める「子の引渡し審判(または調停)」だけです。しかし、子どもを思う親の中には、たとえ別居となっても親として協力して子どもを育てたい、子どもに関する問題を父母で解決していきたい、それによって子どもへ愛情を伝え子どもが父母に愛されて育つ環境を整えたい、親の不仲による心理的悪影響を最小にしたい、と思う方もたくさんいます。

現状では、残念なことに、そのような親の望みが実現される司法手続は、ありません。子を連れ去られたら「私のところに戻してくれ!」という手続きしかないのです。

そのため、実務的には、審判前の保全処分も併用しながら、子の引渡しとともに監護者指定の申し立てをして、調査官調査を経た司法救済を求めることが通例であり、片親の同意なき別居の問題と向き合う弁護士は、この方法によって依頼者の問題を解決する手段しかありません。

法務省は、子の最善の利益にならない連れ去りを違法であると明言しておりますので、連れ去りの中には子にとって悪影響となるものがあることも明らかです。しかし、連れ去りについてあらかじめ回避するべく差し止めをする手段は実務的にありません。それは、明らかな立法の不備だと思われます。

 

◆私の弁護士としての解決策(家庭裁判所への提案)◆

民法752条(夫婦の協力義務)に基づき、子どもの養育プラン(共同養育監護計画)の実施を家庭裁判所が命令(審判)することは、現行法の枠組みで可能だと考えます。

毎日多くの子どもが、片親から一方的に引き離されていることを考えると、立法の整備を待つことはできず、現実の解決策は急務です。

民法752条では夫婦の協力義務が明示されており、その協力の対象には子の養育に関する協力が含まれるものと考えられます。そうであれば、家事事件手続法39条の別表第二の1項に記載された「夫婦間の協力扶助に関する処分」として、家庭裁判所が、合意のないまま子の連れ去りが実現してしまった夫婦、これから別居を求める夫婦について、子どもの利益の観点から共同親権者による養育プラン(共同養育計画)の作成を命じ、その後押しをしつつ、当事者で作成ができない場合には、それまでの審議経過を基礎に、別居した父母が一定のルールの下で子ども監護するように審判することが可能であろうと考えます。(もっとも、現実の家事事件手続法のもとでは、審判の申立の際には、申立人の希望する養育プランを命じる審判を求めることとなるでしょう)。

 

今般、離婚後単独親権制度や連れ去り、面会交流に関連して多数の国賠訴訟が係属し、与党も連れ去りへの対応の必要性は認識されていますが、毎日、親から一方的に引き離される子どもがいる、共同監護の責務を果たせない親がいる現状では、現行法の利用による「子どもの利益確保」が急務です。

私は、弁護士として、上記の審判を既に東京家庭裁判所で申立てております。2021年3月8日に審判期日がございまして、本件は家事審判には珍しく合議事件となる見込みです。私としては、共働きの父母の多い子の養育の現状、連れ去りによる親子の断絶や従前の父母による養育が突如できなくなる不合理、それによる子どもへの悪影響といった家事事件の現状に鑑み、家庭裁判所があるべき後見的機能を果たすために、家事事件手続法、民法752条の柔軟かつ適切な解釈により現状の打破ができることを願っています。

そして、今後、このような民法752条を基礎とした別居した父母による共同での子育てを可能とする審判手続が、我が国の家庭裁判所実務に定着することを心から希望します。

しかし、前例もないことですので家庭裁判所の判断によっては、却下されてしまうかもしれません。

多くの国民が、子を奪い合うのではなく協力して養育するための後押しをしてくれる家事手続の必要性を感じていることが示されれば、後見的機能を担う家庭裁判所の民法752条解釈や家事事件手続法解釈が、現実の社会のニーズを見据えたものとなり、子どものためにより良い結果を出すことができるものと考えています。そして、それにより家庭裁判所も親子を断絶させるのではなく、別居後の親子関係・養育環境を整え、困難な状況にある父母を助け、子どもの利益を守る、真の親子のための後見的裁判所となることができるでしょう。

また、そういった実務の定着には家庭裁判所の機能強化という点からの予算措置が必要となるものと思われ、国への働きかけも必要となると存じますので、そのためにもご支援を賜りたいと存じます。

 

◆私の想い◆

私は、国際的な家事事件を含む家事事件、一般的紛争事件を取り扱っている弁護士です。大手法律事務所をやめてから家事事件にも注力していましたが、ハーグ条約の案件も扱っております。

私自身、共働きで子どもを育てました。子どもが幼児のときは平日にはほとんど話をする時間もない日々でした。 

子どもの事件をやらせて頂くたびに、連れ去りによる親子断絶は、機能不全の司法システムによるところが大きく、日本では子どもを守る裁判所がないことを残念に思ってきました

昨年から様々な試みをし、現状を打破して、家庭裁判所が子どもを守る裁判所になるように自分なりにできることを模索して参りました。

法の整備が必要なことは明確ですが、今できることを家庭裁判所および家事事件手続法の良心を呼び起こして、行いたいと思ってこのキャンペーンを始めました。

また、このような審判の試みをなさる方が増えることも臨んでおります。

 

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◆弁護士の私が求めたいこと◆

家庭裁判所で別居した後の父母が共同で子を養育できるルール作りができるような家事実務の定着

そのための家庭裁判所の機能強化のための予算措置

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2021年3月8日

署名呼びかけ人:

松野絵里子(弁護士 東京弁護士会所属) 

お問い合わせ・連絡先:info@ben5.jp