サン・ファン・バウティスタ号の原寸大復元船の解体の中止を求めたい!

サン・ファン・バウティスタ号の原寸大復元船の解体の中止を求めたい!

初代仙台藩主、伊達政宗が400年前に支倉常長を公使としてスペイン・ローマに派遣した慶長遣欧使節。私たちは、この政宗・常長の歴史的な偉業を誇りとし後世にも伝えて行きたいと思っています。
そのシンボルが、使節を運んだ”伊達の黒船”サン・ファン・バウティスタ号です。その実物大の復元船が1993年に17億円という宮城県民の税金(うち5億6000万円は地元有志からの寄付金)で建造されました。この復元船は地域発展のための貴重な文化遺産であると感じています。
船は建造時に50年の耐久能力があると説明されましたが、宮城県はその船を老朽化を理由に建造から30年にも満たずに、2021年度から解体を始め、1/4寸のプラスチックの模造船に置き換えるという決定をしました。
私たちはこの決定に疑問を抱いています。コロナ禍で県も未曾有の経済危機にある今、なぜそんな大金をかけて解体を急ぐ必要があるのでしょうか?納得のいく説明がないままの解体には反対です。
私たちはサン・ファン・バウティスタ号を愛する多くの人々と「サン・ファン号保存を求める世界ネットワーク」を結成しました。
これから、宮城県に対して現存する原寸大復元船の解体の中止を求めていきます。そして、この歴史的建造物の保存運動を皆さんと一緒に進めて行こうと思います。
1993年に建造した復元船の造船技術は、既に失われつつある技術を当時の船大工や研究者、技術者たちが総力を挙げて成し得た復元船の建造でした。
サン・ファン・バウティスタ号は、現存する木造船としては国内最大級のものです。今、この復元船が解体されてしまうと、再建することは出来きません。
サン・ファン・バウティスタ号は、日本の国内の歴史的価値に留まらず、慶長遣欧使節が立ち寄った、イタリア・スペイン・メキシコなどの人々との国際交流の懸け橋ともなっている貴重な復元船です。
2015年3月には慶長遣欧使節がヨーロッパから持ちかえった資料がユネスコ記憶遺産にも認定されました。復元船はその歴史的な出来事のシンボルであります。そのため、このまま船の解体を黙認する事が出来ません。
どうぞ、皆さまのお力をお貸しください!
どうぞ、サン・ファン・バウティスタ号解体を見直す事への、ご賛同よろしくお願いいたします!