困窮者を生活保護制度から遠ざける不要で有害な扶養照会をやめてください!

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コロナ禍の経済的影響で、国内の貧困が急拡大しています。私たち生活困窮者支援に関わる団体・個人は、昨年春以降、コロナの影響で生活に困窮している方々への緊急支援活動に取り組んできました。

しかし、困窮されている方に対して、私たち支援者が生活保護制度の利用を勧めても、「生活保護だけは受けたくない」と拒否感を示される方が多く、対応に苦慮しています。すでに住まいを失い、路上生活となり、所持金が数十円、数百円という極限の貧困状態になっていても、生活保護の申請をためらう人は少なくありません。

そこで、私が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドでは、生活保護制度の利用を妨げている要因を探り、制度を利用しやすくするための提言につなげるため、年末年始の生活困窮者向け相談会に来られた方々を対象に生活保護利用に関するアンケート調査を実施し、165人の方から回答を得ることができました。

このうち、現在、生活保護を利用していない方128人に、生活保護を利用していない理由を聞いたところ、最も多かった回答は「家族に知られるのが嫌」(34.4%)という理由でした。20~50代に限定すると、77人中、33人(42.9%)が「家族に知られるのが嫌」を選んでいました。

また、生活保護を利用した経験のある人59人中、32人(54.2%)が扶養照会に「抵抗感があった」と回答しています。

扶養照会とは、福祉事務所が生活保護を申請した人の親族に「援助が可能かどうか」という問い合わせをおこなうことです。

厚生労働省は、DVや虐待があった場合は問い合わせをおこなわず、20年以上、音信不通だった場合や親族が70歳以上の場合など、明らかに扶養が見込めない場合は問い合わせをしなくてもよいと各自治体に通知をしていますが、この通知を遵守せず、「申請したら親族に連絡をさせてもらう」と言って、申請をあきらめさせようとする自治体も一部に存在します。

厚生労働省は昨年12月よりホームページ上で、「生活保護の申請は国民の権利です」という特設ページを新設し、生活保護制度の積極的な広報に乗り出しましたが、扶養照会は生活保護を権利として利用したいと思う人たちに大きな壁として立ちはだかっています。

扶養照会は生活保護申請のハードルを上げるだけで、有害無益であることも判明しています。足立区によると、2019年度の生活保護新規申請件数は2,275件でしたが、そのうち扶養照会によって実際の扶養に結びついたのはわずか7件(0.3%)でした。親族関係の調査にかけた職員の手間や、問い合わせのための郵便の送料等がほとんど全部、無駄になったことになります。

私は前時代的な扶養照会という仕組み自体をなくすべきだと考えていますが、コロナ禍で生活困窮者が急増しているという現実を踏まえ、まず下記のように扶養照会の運用を最小限に限定することを求めます。

・扶養照会を実施するのは、申請者が事前に承諾し、明らかに扶養が期待される場合のみに限る。

生活に困窮している人を制度から遠ざける不要で有害な扶養照会はやめてください。