塩谷マクスーダ婚姻契約裁判の再審を求めます

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『塩谷マクスーダ婚姻契約裁判の再審を求めます』 

           マクスーダと国際結婚を考える会

           会長  江守 道子(歯科医師)

 

私達の友人・塩谷マクスーダ氏(2013年にインドから帰化し、日本国籍取得)は、母国・インドの法律・慣習等に対する無理解等から下された判決に苦しんでいます。

マクスーダ氏は、1983年に、インドにて、日本人男性S氏と結婚しました。当時、マクスーダ氏はイスラム教徒以外との結婚を認められていなかったため、S氏はイスラム教に改宗し、インド政府により認められたイスラム教の婚姻契約を結びました。この婚姻契約には二人が夫婦であると認めること、また男性側から女性側へ定められた金額を支払う旨(マフル:結納金のようなもの)が書かれており、新郎新婦に加え立会人全員の署名を以て契約が成立するものです。マクスーダ氏とS氏は司祭や通訳など十数名の立会いの下、この正式な手続きを踏んで婚姻契約を取り交わしました。

一方、2000年頃S氏は不貞を働き、子供をもうけ、これを10年間隠し続けたのち、2014年にマクスーダ氏に離婚を申し出ました。離婚調停は不調に終わり、「離婚裁判」で争われ、その後、婚姻契約のマフルを要求する「婚姻契約裁判」が争われました。

結果、「離婚裁判」はS氏の離婚請求を認める判決が、「婚姻契約裁判」は婚姻無効の判決が下され、マクスーダ氏はいずれの裁判でも敗訴となりました。

私達が今回疑問を呈し再審を求めるのは上記二つの裁判のうち、「婚姻契約裁判」についてです。名古屋高等裁判所の判決は、「S氏は当時言われるままに契約書に署名をし、内容を理解せずに署名をしたためこの契約は無効である」とし、婚姻自体は成立しないというものでした。

しかし、この判決は以下2つの理由から到底受け入れることが出来ません。

 

①   強制や恐喝も無く一度署名がされた契約書は、世界中どの国においても有効であるべきです。効力があるからこそ署名には意味があり、後から内容を理解していなかったため無効とされては署名の意味がありません。この判決を放置してしまえば悪しき判例となり、あらゆる契約書の信憑性が失われ、秩序を乱すことに繋がります。

②   この判決は、大きな矛盾と、マクスーダ氏およびその子供たちの人権に大きな問題を引き起こしています。「離婚裁判」で確定した離婚は、当然ながら婚姻しているという事実が前提となります。他方、同じ裁判官によって下された「婚姻契約裁判」の判決では、「婚姻無効」が指摘されており、両判決は大いに矛盾するのです。さらに、マクスーダ氏の日本への入管手続き、ビザの取得、永住権の取得、子供の国籍の取得等は、全てインドでのこの婚姻契約の上に成り立っています。そのため婚姻契約が無効となれば、子供達の国籍や人権はどのように解釈すれば良いのでしょうか。これらの矛盾と解釈に説明がつかない限り婚姻無効の判決を認める訳にはいきません。

 

近年、グローバル化が益々進行し、国際結婚や国際契約が多く結ばれている日本においても、今後、外国籍の方を対象とした民事裁判が増えてくることが予想されます。私達はグローバル社会の一員として、いかなる国の法律・慣習にあっても、正当な手続きによって取り交わされた契約は尊重されるべきものと解します。また、マクスーダ氏の日本における34年間の人生は全てこの婚姻契約の上に成り立っています。彼女の人生を取り戻すためにも再審を求めます。

マクスーダと国際結婚を考える会

荒井 幸康 (北海道大学)
窪田 新一 (大正大学教授)
KN PANDITA(アジアユーラシア国連人権団体 事務局長)
小鶴 有生 (NPOエコプロジェクト代表)
中谷 美世子(金沢バングラディッシュ友好基金)
中村 勲  (石川県議会議員)
中村 行明 (ブッダ会会長 修行僧)
二木 博史 (元東京外国語大学教授)
水野 スウ (紅茶の時間)