【全国の大学へ】オンライン教育に必要な学生のネット環境整備のために授業料の一部を返還してください

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私立大学に勤める教員です。今般の新型コロナの感染拡大にともない、多くの大学で授業のオンライン化の方針が決定されています。通常の大学の授業と同等の質を維持してオンライン授業を実施するためには、ZOOMやGoogle Classroomなどのツールを介した双方向コミュニケーションやオンデマンドの動画配信が必要となります。しかし、こうした授業の実施には、大量のデータ通信が必要となり、学生側のネット環境の整備が不可欠です。このような状況を受け、現在、携帯3社は学生のデータ通信費を50GBまで無料とする対応を取っていますが、あくまで緊急避難的な対応であり、5月以降の対応は不透明です。また、格安スマホについては、業者によって対応にバラツキがあります。このような状況では、今後、自宅にインターネット回線を引いていない学生がオンライン授業に参加できなくなる可能性があります。大学教育の一端を担う立場にある者として、何ら学生側に瑕疵のない状況でこうした教育格差が生じることは何としても避けたいと考えています。

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一方、感染防止のため、多くの大学で授業の開始が延期されました。授業開始が5月のGW明けになる大学も少なくありません。それにともない休講になった分の授業は、資料の配布や課題の実施によって補講に替えるという対応が取られていますが、授業期間が短くなったことに加え、他の授業との兼ね合いも考えれば、数回分の授業に相当する課題(6時間×回数分)を課すことは現実的でなく、どうしても通常の授業よりも質の劣る教育にならざるを得ません。その上、授業のオンライン化が決まったことで、教員の対応能力によっては、教育の質が大きく低下することが懸念されます。このように必ずしも十分な質の教育が担保しきれない状況で、通常と同じ額の授業料の支払いを求めることは道理に反していないでしょうか

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こうした問題を同時に解決する方法が一つあります。各大学が、すでに納付された授業料の一部を自宅のネット環境の整備費として学生に返還することです。大学の設備維持費などを考えれば、多額の返還が困難であることは理解できますが、一人あたり5万円だけでも返還できれば、十分に1年分の固定回線費を賄えます。ただし、不公平を避けるため、すでにネット回線のある学生も含め、全ての学生に同額の返還をすべきです。そのために、教員の個人研究費などを削減する必要が生じるかもしれませんが、きっと多くの教員は賛同してくれるものと思います。もし全ての学生のネット環境が整わなければ、教育格差を回避するために、ポータルサイトで資料と課題を配布するのみといった、およそ本来の大学教育とはかけ離れた質の低い教育しか実施できなくなってしまいます。これは高等教育機関としての大学の存在価値が問われる事態です

所属する大学にはすでにこの提案を伝えてありますが、一人の教員の力では状況を動かせそうにありません。しかし、ここで多くの声が集まり、全国で一つでも、こうした提案に応えてくれる大学が現れれば、次々に追随する大学が増えていくと思います。新型コロナの感染には一向に収束の気配が見えず、遠隔授業の長期化も懸念される中、学生のネット環境の整備は避けて通れない課題です。この困難な状況を乗り越え、新しい大学教育の形を整備していくために、どうか皆様のお力をお貸しください