あわしまマリンパークの閉館を防ぎ、よりよい水族館として存続してほしい!

あわしまマリンパークの閉館を防ぎ、よりよい水族館として存続してほしい!
2021年10月6日、静岡新聞の報道にて、駿河湾に浮かぶ水族館「あわしまマリンパーク」への連絡船2隻が差し押さえられたとのニュースを知りました。
1人の水族館ファンとして、そしてあのあたたかい空間を愛する者として胸が痛み、また動物福祉の面からも(飼育生物の移動に伴う身体的負担の回避等)、あの場所がよりよい運営母体のもと、水族館として今後も存続することを強く望み、広く賛同を訴えるものです。
今回報道されている強制執行の背景には、運営会社および親会社による破産法違反(詐欺破産)行為があったとされています。この点については現在も捜査中であり、また発端となった社債償還請求に関しては控訴中とのことですので、我々にはこの件の真偽やここに至る経緯の詳細を判断できません。
しかしながら、この報道が真実であれば我々の愛する水族館、アニメ「ラブライブ!」の聖地でもある淡島ホテルという場所のイメージダウンにもつながり、もちろん擁護するものではありません。
一方、あわしまマリンパーク内の水族館は地元密着型の魚類展示や駿河湾の深海魚の調査研究活動等、全国にも誇れる優れた水族館です。
別館「カエル館」はカエル類飼育に特化した国内有数の施設であり、カエル類の繁殖においては過去に何度も日本動物園水族館協会より「繁殖賞」を受賞しています。また直近では2021年9月に閉館となった京急油壺マリンパークよりキタイワトビペンギン4羽を受け入れるなど、国内水族館による「種の保存」の取組みにも寄与している施設です。(キタイワトビペンギンの国内での飼育個体数:100羽前後と推定されます)
私も過去に何度もあわしまマリンパークを訪問していますが、水族館内には飼育スタッフの方による手書きの解説パネルが展示され、日々の飼育・採集活動がリアルに伝わってくる優れた生涯学習施設であるとともに、スタッフの方々の「生き物愛」をとても強く感じる水族館です。
私はこれまで国内・海外の水族館を60館以上訪問していますが、その中でも最も「気持ちがほっこりする」、生き物への愛情がたっぷり感じられる唯一無二の水族館です。
この素晴らしい水族館が、運営会社側の不祥事とも言える理由によりもしも閉館してしまうことがあれば本当に悔しく、残念な思いです。また飼育されている生物(特にイルカ、アシカ、ペンギンといった海獣類や鳥類)への動物福祉の面からも、他の水族館への移動等により身体的負担を強いるのではなく、慣れ親しんだ飼育スタッフのもと、住み慣れた環境で暮らすことが望ましいと考えられます。(同館のイルカプールは自然の海を仕切ったものであり、他の水族館と比べより自然に近い飼育環境と言えます)
本日(2021年10月6日)現在、あわしまマリンパークは幸いにも営業を継続していると聞いています。
今後、淡島ホテルグループを巡る一連の問題がどのように進展するのかは不明ではありますが、仮に水族館が強制執行(差し押さえ)・競売にかけられるという経過を辿った場合には、閉館が前提ではなく水族館事業として一括での売却先を探す等、水族館としての存続をぜひ模索していただきたいと強く望みます。この点においては債権者団体「淡島ホテルグループの責任を追及する債権者の会」ならびに破産管財人である弁護士の皆さまへ、水族館ファン・あわしまマリンパークファンとして強く訴えるものです。
また今後の水族館運営においても、継続的な企業運営・健全な企業理念のもとによりよい水族館として事業継続されるよう、運営体制の強化改善を強く望みます。
2020年より続くコロナ禍により、2021年3月には志摩マリンランド、2021年9月には京急油壺マリンパークと、歴史ある水族館が相次いで閉館という結末を迎えました。これ以上「水族館の閉館」を見届けたくないというのが、心からの想いです。
どうか1人でも多くの方のご賛同、そしてあわしまマリンパークの営業存続を心よりお願い申し上げます。