農民運動全国連合会

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    Petitioning 江藤拓

    種は命の源、とめよう!種苗法「改定」案!

    いま、種苗法が改定されようとしています。 この改定によって、農民は、自らが種子を採取する権利を著しく制限されることになります。自家増殖が原則禁止になれば、品種の多様性だけでなく、伝統的な知識や知恵が失われてしまうことになるでしょう。 種子の採取は、農民の権利です 種子は、一度限りの「商品」ではありません。生まれてから、常に変化を繰り返しながら、生命がつながるプロセスを生み出し続ける、かけがえのないものです。種子は、農民によって自家増殖が繰り返されることによって、その地域の自然、風土、栽培管理に寄り添うよう変化、適応し、多様な特性を現してきました。 種はだれのもの 在来種を奪い、多様性が失われ、高額な品種登録料を払うことができる特定の民間企業だけが、種子の未来を握りしめていくことになりかねないこの改定は、種子の独占・寡占が起こるだけでなく、農家や消費者の選択肢も制限するものです。地球規模の気候変動による食糧不足が心配される中、食料自給率の低い日本にとっては、逆行する改定でしかありません。 自家増殖禁止法に反対しよう 地域農業や農家、消費者の権利を守り、安定した農作物・食料を確保する観点から、農家の権利を制限する種苗法「改定」の中止を求めましょう。 *種苗法「改定」反対の紙版の署名用紙のダウンロードは、こちらのリンクからどうぞ(農民運動全国連合会:署名用紙リンク)   ========================================= 深刻な問題をもたらす「自家増殖原則禁止」! ── 私たちは種苗法「改正」に強く反対します ──2020年5月 農民運動全国連合会  いま、新型コロナウイルスの感染を食い止め、国民の暮らしと経済を守ることが何よりもの課題であり、国会に求められていることは新型コロナウイルス対策です。深刻な問題を含んでいる「種苗法改正案」は不要不急なものであり、今国会での成立を断念し、今後の国民的議論にゆだねることを私たちは強く求めます。 =農業は自家増殖と品種改良の歴史農民は作物の栽培を通し、生育状況を注意深く観察し、よりおいしく多収で栽培しやすい品種にするために手を加え、改良してきました。そして固定された新しい品種を地域に紹介し、広めてきました。「種苗交換会」は日本だけではなく世界中の農村に広がっています。優良品種が広く普及し、今日の多様な食物と食文化を作り上げてきました。地域で認められた新しい品種は、それぞれの地名や育成者名を冠した品種名がつけられてきました。日本でも世界でも、農業は品種改良の繰り返しの歴史といっても過言ではありません。 =自家増殖は農民の権利それらの行為には「パテント料」などという概念はなく、農民が育成者を高く讃えるというものでした。 こうした「農民的育種」は、育成者権保護を目的とする国際条約UPOV91でも、15条で農民の「自家増殖」する権利を確固として認めています。日本でもこの条約に沿って現行種苗法21条に、農民の「自家増殖」の権利を盛り込んでいます。 また、農民の種子への権利を定めた「食料及び農業のための植物遺伝資源に関する国際条約」の前文は、「…遺伝資源の保全、改良及び提供について世界のすべての地域の農業者、特に、起源の中心にいる農業者及び多様性の中心にいる農業者が過去、現在および将来において行う貢献が、農業者の権利の基礎であることを確認」し、さらに9条で「農業者の権利」を明確にしています。 国連総会が2018年11月に採択した「農民の権利宣言」でも、農民の自家増殖の権利を明記しています。 =自家増殖の原則禁止は植物の進化を止めることになります 植物は、自家増殖を繰り返すことによってその地域の気候・風土に合ったものに進化します。最新のDNAの解析技術は、この進化の多様性を次々に明らかにしています。先般の「NHKスペシャル シリーズ人体 遺伝子」は、340日間宇宙ステーションに滞在したアメリカ人飛行士のDNA(人は30億の配列)のうち、9000以上が変化したとし、宇宙の過酷な自然条件に人間の体が対応したものと結論付けています。 植物も同様です。地域の自然条件と農民の栽培管理、自家増殖を繰り返すことによってより良いものに進化しています。自家増殖の禁止によって、登録した時点で、その品種の進化が止まることになります。 =自家増殖の禁止は登録品種だけだから影響はないといいますが 現在の登録品種の作付割合は、米で16%、ブドウ9%、リンゴ4%、ミカン2%とわずかです。野菜は登録品種数が9%です(農水省の資料より)。 しかし、登録品種数の少ない野菜の作付実態の中で、サツマイモやイチゴ、サトウキビなど、栄養生殖で増える野菜の登録品種への依存は強まっています。サツマイモはそれぞれの地域に多様な品種が存在していますが、近年のサツマイモブームによって、それらを引き継ぎながら新しい品種が登場しています。 干し芋生産日本一の茨城県では、干し芋原料は登録品種の紅はるかが増えています。千葉県でも、一般品種の紅あずまから、登録品種の紅はるかやシルキースイートの作付けが増えています。 サツマイモは、加工と生食用で違いますが10アール当たり2500本から3500本の苗が必要になります。現在は、畑に定植する苗は圧倒的に自家増殖ですが、これが禁止されたら経営に大きな影響が出ることは必至です。 許諾料に関しても、民間参入の増加、登録品種の作付割合の拡大とともに値上がりしていくことは、遺伝子組み換え農産物の種子価格が開発時の価格と比較して上昇していることからも明らかではないでしょうか。 =優良品種の海外流出は農民の自家増殖が原因ではありません 農林水産省が調査した「育成者権の侵害事例」によれば、違反しているのは海外で許諾した日本の登録品種が、許諾者以外に種苗として利用された例や、シャインマスカットのように輸出を想定しないで海外での品種登録をしなかったことによるものなどです。日本の農民の自家増殖によって優良品種が海外流出したという論拠はありません。 =「農民的育種」の締め出し「育成者権」の強化を狙う農水省が2015年に発表した「知財戦略2020」は、「年間2000件以上の品種登録を着実に増やす」ためには、「農業生産に関する技術が知的財産になり得るにもかかわらず、生産現場は知的財産に関して無防備、活用に関して無関心……特に農業者は、自分の生み出したノウハウ等が知的財産とみなせることを意識することが必要である」としています。そして、歴史的に積み上げてきた「農民的生産技術」を守るだけでなく、民間事業者に種子事業への参入を促し品種登録を積極的に促進することを掲げました。今回の「改正案」は、民間企業参入のために「育成者権」強化を盛り込んだものと考えます。 以上の点から、自家増殖の原則禁止と育成者権の強化を盛り込んだ今回の「改正案」には重大な問題があると考えます。 いま、人類は新型コロナウイルスと総力をあげてたたかっています。注目すべきは、世界の多くの機関投資家が製薬企業に対して「人類共通の敵である新型コロナウイルスに立ち向かうためには、競争ではなく協業」を呼びかけ、さらに「データを抱え込まず共有して研究開発を進めるよう求める」声明を発表しています。 こうした世界の流れと逆行する「知的財産」を強化する法案を審議することは、やめるべきです。今国会で成立させることを断念し、国会のすべての機能を新型コロナウイルス対策に集中させることを強く求めます。 ====================================

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