チェンジメーカーストーリー

アカチャンホンポ、子育てするすべての人を応援へ

Jul 20, 2018

署名を手にする早川さん


「チェンジメーカーストーリー」は、Change.orgのキャンペーンを立ち上げた人たちに話をうかがい、想いや戦略を紹介してもらう企画です。

今回は、先日「アカチャンホンポ」を動かしたキャンペーンの発起人である早川菜津美さんに語っていただきました。アカチャンホンポのオリジナル商品「水99%Super」シリーズのおしりふきを愛用していた早川菜津美さんは、商品に書かれたメッセージ「アカチャンホンポは全国のお母さんを応援します」を見るたびに、違和感を抱いていたそうです。その理由は?キャンペーンを始めてみてどうだった?その想いを伺いました。


夜中にオムツがえをしているとき、気になったキャッチコピー

ー 早川さんが立ち上げたキャンペーンについて教えてください。

このキャンペーンは、アカチャンホンポが販売しているおしりふきに添えられたメッセージ「アカチャンホンポは全国のお母さんを応援します」を、子育てするみんなを応援するものに変えてほしいというものです。私は0歳の赤ちゃんを育てていて、夫の仕事が忙しいことからワンオペ育児状態であることもしばしばあったのですが、夜中に赤ちゃんのおむつを変えているときにこのメッセージが目に入ると、やっぱり気になったんですよね。確かに私は母親で、おむつを変えている。でも、社会から「おむつを変えるのはお母さん。お母さん頑張って!」と言われるのはなんか違うなと思ったんです。

子どもを産んでから「お母さんが頑張りなさい」という無言のプレッシャーはたくさん感じてきて、つらいなあと思っていました。どの育児関連用品をみても、お母さん向けのメッセージばかりなので、これは問題があるんじゃないかなと思って、友人に話してキャンペーンを立ち上げました。

ー 疑問に思ってすぐにキャンペーンを立ち上げられるのはすごいですね!

子どもが生まれるまでは友達に愚痴っておしまいだったんですけど、やっぱり後の世代には同じ想いをさせたくないなと思ったんですよ。私の子どもは女の子なんですけど、産まれて3日目ぐらいのとき、病院から「何時にミルクあげて、何時に寝たか記録を取るようにしなさい。将来この子が子育てするとき役に立つから」と言われたんです。娘は産まれて間もないのに、もうそんな決めつけをされている。生後3日なのに(笑)もともとChange.orgで簡単にキャンペーンが立ち上げられることは知っていたので、なにかひとつでも変えられることがないかなと思って、数時間で「おしりふき」のキャンペーンを立ち上げました。

アカチャンホンポさんならやってくれるかも

ー キャンペーンの対象を「おしりふき」に絞った理由もあったのでしょうか?

「頑張るのはお母さん」みたいな社会の決めつけを変えたい、というのは漠然としたメッセージになりそうだと思ったので、まずはひとつの成功体験を作りたいなと思って、アカチャンホンポさんの商品を選びました。アカチャンホンポさんならやってくれるんじゃないかと期待していたんです。ホームページを見ても、他の育児用品の企業みたいに母親ばかりを押し出したメッセージはなくて、みんなの子育てを応援するという方針が伝わってきました。このおしりふきはすごく売れている自社ブランドの商品で、インパクトがあると思いました。

ー 実際にキャンペーンを立ち上げてみてどうでしたか?

最初は集まらないんじゃないかと不安だったんですが「100名でも集まればひとりでカスタマーセンターに行くより意味があるだろうな」と思ってはじめました。それが最終的には5000名ほど集まったのですが、うれしかったのはコメント機能ですね。励みになりましたし、知らないことを教えてくれる人もいました。私と友人たちで、今回のキャンペーンをきっかけに新しく子育てとジェンダー・家族の多様性について考える「baby step」という団体を立ち上げたのですが、そのネーミングもChange.orgのキャンペーンに寄せられた「子育てが母親にのみ偏っているのが当たり前でなくなるような世の中にしていくには、こういう運動はまさにbaby stepだ。子育てだけに」というコメントから頂いたんですよ。

これからも、子育てする全ての人がジェンダー観の押し付けや偏見から自由で楽しく暮らせるように、少しづつやれることをやっていこうと思います。

ー 早川さん、ありがとうございました!

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